研究課題/領域番号 |
21K05301
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
日高 興士 神戸大学, 研究基盤センター, 特命技術員 (30445960)
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研究分担者 |
安達 基泰 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学研究所, 上席研究員 (60293958)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 酵素活性 / 阻害剤 / ストレプトアビジン / ビオチン / プロテアーゼ / SARS-CoV / Mpro / PLpro / 新型コロナウイルス / 検査法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題ではX線構造情報を活用してSARS-CoV-2のMpro阻害剤およびPLpro阻害剤のビオチン化部位を決定してビオチン誘導体を合成し、ストレプトアビジンの添加による親和性競合の評価を行う。そして、唾液や血液成分に混入したモデル検体からSARS-CoV-2プロテアーゼを取り出して親和性競合により酵素活性が検出できることを明らかにする。さらに、ビオチン-ストレプトアビジンとは別の強い親和性競合を探索して酵素活性検出の改善を図り、SARS-CoV-2の迅速で簡便な画期的な検査薬の開発につなげる。
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研究成果の概要 |
新型コロナウイルスの2種のプロテアーゼを標的にリムーバブル阻害剤を合成し、モデル検体からの酵素活性検出により感染細胞有無を判定する検査薬開発に向けた新規検出法の確立をめざした。ストレプトアビジンの添加による親和性競合評価を行うための4種の新規蛍光基質を合成した。SARS-CoV-2 Mproの複合体X線構造情報を基にニルマトレルビルのビオチン化部位を決定して誘導体合成を試みた。MproおよびPLproのリコンビナント調製に大腸菌発現を試み、共に大腸菌抽出液の可溶性画分に発現タンパク質と思われるバンドが検出され、特に、PLproに関しては最も主要なバンドとして検出され大量発現に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新型コロナウイルスのような感染症の制圧は人類にとって重要な課題であり検査による感染拡大防止が鍵となる。しかし、有効なPCR法でさえ偽陽性や偽陰性の問題があり、抗原検査では無症状者への感度低下が問題である。これらの問題を克服するための研究が進められているがその殆どがPCRや抗原-抗体反応と組み合わせたものであり、ウイルス有無に焦点があてられ感染細胞有無は判断できない。本研究成果は、検体サンプルからSARS-CoV-2の2種のプロテアーゼの酵素活性検出につながることから、更なる研究進展により原理が確立され直接的な感染有無の判明が可能となり、現在の検査が抱える問題が解決できると期待される。
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