研究課題/領域番号 |
21K05317
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37030:ケミカルバイオロジー関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
桑原 正靖 日本大学, 文理学部, 教授 (40334130)
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研究分担者 |
藤田 博仁 日本大学, 文理学部, 助手 (60822244)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | miRNA / バイオマーカー / イメージング / 等温遺伝子増幅法 / Point of Care Testing / グアニン四重鎖 |
研究開始時の研究の概要 |
動物や植物の細胞において、20残基程度のオリゴヌクレオチドで構成されるマイクロRNA(miRNA)は、一種の小さな非タンパク質コード化リボ核酸である。それらはヒトの癌を含むさまざまな病状で重要な役割を果たすことが知られている。さまざまな癌細胞に存在するmiRNAは、癌の診断と治療に関する豊富な情報を提供する上で関連するバイオマーカーとなる。本研究では、グアニン四重鎖(G4)に選択的に結合して強い蛍光を発する独自開発した色素(チオフラビンT誘導体)に着眼し創出したバイオマーカー検出法(SATIC法)を応用することで、miRNAの細胞イメージング技術の開発を検討する。
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研究実績の概要 |
本法ではこれまでにmRNAの特異的検出系の開発を行ってきたがmRNAとは異なり、miRNAは20mer程度の短鎖であるため、増幅反応における開始複合体の形態を最近接塩基対パラメータ(nearest neighbor parameters)を用いた核酸の安定性予測に基づき種々検討した。miRNA標的の検出系では、標的のヌクレオチド鎖と検出試薬のひとつである捕捉ヌクレオチド鎖との解離・結合によるターンオーバーがないため、検出感度は概して長鎖のmRNA標的よりも劣ることが当初より分かっていた。しかし、本研究において、シグナル増幅をもたらすポリメラーゼ反応による増幅配列の最適化を行ったり、φ29DNAポリメラーゼやBst DNAポリメラーゼ、KOD DNAポリメラーゼなど用いる酵素やその組み合わせ等を変更したりすることにより反応効率を高めることができ、当該問題について解決の目途が付けられた。さらに、配列が異なる複数の標的を同時に検出するための蛍光プローブであるチオフラビンT誘導体やマラカイトグリーン等の誘導体を新たに得ることができた。マラカイトグリーンは発光波長がチオフラビンTよりも長波長にあり(λem = 630nm)、従来、核酸プローブとして使用されてきたが、疎水性が高く非特異的な吸着等の問題があった。本研究では、エチレングリコール鎖等の導入により親水性を高めた誘導体を設計・合成することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各種DNAポリメラーゼ等を検討したことに加え、増幅配列の再構築を行ったことにより、感度向上が確認され、プローブの種類も増やすことができたため。φ29DNAポリメラーゼおよびBst DNAポリメラーゼについては、市販の同族のものあっても、いくつか遺伝子工学的に改変を加えたものが幾種かあり、また、自作したKOD DNAポリメラーゼについては、3’ー>5’エキソヌクレアーゼ活性を低減させたものなど幾種かについて検証を行うことができた。プローブについては、蛍光発光波長が従来のものとは異なるものを得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後、癌関連マーカーとして知られるmiRNA-210やmiRNA-155等のmiRNAについて定量検出系を構築し、夾雑物を含む実サンプルを用いた最適化を行う。また、複数種の標的miRNAの同時検出のための蛍光プローブについても追加して設計合成を行う。さらに、検出反応・増幅反応における夾雑物の影響等について、系統的な検証を行なうとともに、デタージェントの添加等によるバックグランド発光の低減効果等について、蛍光顕微鏡を用いて検討を行う。さらに経時測定を行う予定であるため、プローブの退色についても検討する。
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