研究課題/領域番号 |
21K05323
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38010:植物栄養学および土壌学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
八島 未和 (松島未和) 千葉大学, 大学院園芸学研究院, 准教授 (60527927)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 水田土壌 / 肥沃度 / 稲わら / リグニン / NSC / 高濃度二酸化炭素 / 土壌培養 / 窒素 / ICP / 高CO2 / 水田 / 土壌 |
研究開始時の研究の概要 |
高CO2環境下で生産される多品種の稲わらがすきこみ後に土壌有機物に与える影響を評価するため、微生物の『食べ物』としての稲わらの質に注目、元素含有量測定、安定同位体を用いた長期培養試験、分解微生物のメタゲノム解析を行う。高CO2影響メカニズム解明や将来予測モデル提案を行い、将来の高CO2環境下における地力窒素の維持、安定的なコメ生産、炭素貯留能力の最大化を実現する水田土壌有機物の管理方法創成に寄与する。
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研究実績の概要 |
大気CO2濃度の増加ペースはとどまらず,世界の主食コメの生産拠点である水田生態系にも影響が及ぶ.これまで,高CO2環境が稲わらに含まれる非構造性炭素率を増加,リグニン含有率を減少,36時間炭素分解量を増加することが判明している.この稲わらの変化は長期的にみると地力窒素供給や炭素貯留といった水田土壌有機物特有の機能に対しても影響すると考えられるが,関連知見は圧倒的に不足し,将来予測モデルの準備も不十分である.本研究では高CO2環境下で生産される多品種の稲わらがすき込み後に土壌有機物に与える影響を評価するため,微生物の『食べ物』としての稲わらの質に注目し,将来の高CO2環境下における地力窒素の維持,安定的なコメ生産,炭素貯留能力の最大化を実現する水田有機物の管理方法創成を目的としている. 三年目である2023年度には有機物含有量が極めて少ない土壌に高CO2環境下で得られた多品種稲わらを添加する長期培養試験を実施した.培養期間は稲の収穫後から翌春の代掻き前を想定して180日とした.その間の稲わら分解率や,それに与えるリグニンの影響などを検証した.また,地力窒素として窒素分解率も調査した.その結果を分析した. 結果として,高CO2環境下で得られた稲わらの分解率は,通常の環境で得られた稲わらよりも炭素および窒素の分解性が高いことが判明した.特に培養期間が長くなるほどその傾向は顕著であり,3か月目~180日ころの分解において高CO2効果が見られやすく,リグニン含有率などの稲わらの特性と炭素・窒素分解率の間に一部相関関係が見られた.現在,さらに稲わらの品種や作付期間中の窒素肥料施用量に注目し,これらの要因と高CO2が及ぼす相互効果について分析中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
180日培養の2回目,さらに窒素無機化に関する分解試験を実施した.追加で実験をするため,研究期間を延長した.学会発表2件実施した.原著論文は執筆が進んでおり,来年度に複数投稿の予定である.
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今後の研究の推進方策 |
2023年に土壌微生物性の分析を予定していたが,実験器具の不備等が重なり,進められなかった.この部分の追加実験を実施する.さらに,執筆が終わっている論文の投稿と,さらなる執筆を進める予定である.
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