研究課題/領域番号 |
21K05324
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38010:植物栄養学および土壌学関連
|
研究機関 | 東京大学 (2022-2023) 京都大学 (2021) |
研究代表者 |
山崎 清志 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任講師 (20611297)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 栄養応答 / 不均一栄養環境 / 共発現ネットワーク / トランスクリプトーム / 根 / 屈性 / 植物根 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、地上部栄養濃度→地上部トランスクリプトーム→根トランスクリプトーム→根の栄養応答(栄養吸収)の関連を明らかにすることで、【地上部→根】の栄養応答制御の一端を分子レベルで明らかにする。様々な栄養条件において得られた地上部トランスクリプトームと根トランスクリプトームデータを用いて一つの共発現ネットワークを構築することにより、地上部における遺伝子発現の変化と同じ挙動で、根で発現が変化する遺伝子群を検出することができる。これにより【地上部→根】制御に関連する遺伝子の発現制御を統合的に解析する。さらにそのような遺伝子の変異体を解析することで、【地上部→根】制御に関連する遺伝子の同定を目指す。
|
研究実績の概要 |
植物は17種類の無機栄養元素のうち14種を土壌から吸収している。この14種を標的として【地上部→根】の栄養応答制御がみられる栄養元素の特定を続けてきた。本研究では根分けと水耕栽培を組み合わせ、1個体から生じる大部分の根をひたす水耕液の栄養濃度を低く/高くすることで地上部の栄養状況を低く/高くする。そして1個体から1本の根だけをモニタ用の水耕液にさらし、そこからどれくらいの栄養が吸収されるかをICP-MSによって測定・分析し、その吸収量が地上部の栄養状況によってどのように変化するかを評価する。最終的に、その変化をトランスクリプトームの変化により説明する。昨年度までに、地上部の栄養状況に応じて根が吸収するリンの量が変化する条件を特定したものの、栽培環境である温室で機器トラブルが生じたため、これまでと同じ栽培をしても同じ結果が再現できないことと、トランスクリプトーム解析用のサンプル調製に必要な栽培スケールを確保できなくなった。そこで本年度は、グロースチャンバーでさらに上記の栽培条件を改良し、4個体からそれぞれ1本ずつ根分けした4本の根を一つのモニタ用水耕液に浸すことで1サンプルの根量を4倍にする、より安定的な実験系を確立した。この改良により、リンに加え、カリウム、硫黄についても地上部の栄養に応じた吸収量の変化を観察することが可能になった。温室トラブルが解消次第、トランスクリプトーム解析用の栽培を試みる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
温室トラブルのため、これまでに確立した栽培環境を再現できなくなったため。
|
今後の研究の推進方策 |
地上部栄養濃度、水耕液から収奪された栄養量、根の栄養濃度、地上部トランスクリプトーム、根のトランスクリプトーム、を統合解析により、地上部における どのような遺伝子群が地下部の遺伝子発現と相関を持ちうるか、を明らかにしていきたい。
|