研究課題/領域番号 |
21K05382
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38030:応用生物化学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
小川 貴央 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 准教授 (80603802)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ビタミンB2 / リボフラビン / 輸送体 / 環境ストレス / 補酵素 / 転写調節因子 |
研究開始時の研究の概要 |
ビタミンB2であるリボフラビンやその補酵素型であるFADやFMNは、生物のあらゆる生理機能の根幹に関わる化合物であるため、その細胞内レベルは恒常的に維持する必要がある。しかし、植物におけるその合成/分解系制御の分子機構や輸送機構については全く不明である。そこで申請者は、これまでに同定したシロイヌナズナの細胞内フラビン化合物レベルの調節に関与する新規転写因子とフラビン化合物輸送体の候補遺伝子の機能解析を通して、「植物におけるビタミンB2代謝調節機構とその生理的意義の解明」を試みる。
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研究実績の概要 |
ビタミンB2であるリボフラビンとその補酵素型のFADやFMNは、生物のあらゆる生理機能に必須な化合物であるため、細胞内レベルは恒常的に維持されている。しかしながら、これらフラビン化合物いつどこで合成されるのか?という生合成の調節機構や、合成されたこれらフラビン化合物が細胞内のオルガネラ、組織間をどのように輸送されているのか?という輸送機構については全く不明である。そこで我々は、シロイヌナズナにおけるビタミンB2生合成の調節機構や輸送機構に関わる新規因子を同定し、それらの機能解析を行ってきた。その結果、シロイヌナズナのリボフラビン合成系遺伝子の発現は、種々の環境ストレスにより上昇し、細胞内リボフラビン量も増加した。さらに、細胞内リボフラビン量を増加させた形質転換植物は、種子の発芽やストレス耐性能に変化する傾向が認められることから、細胞内フラビン化合物レベルの変化が植物の生育や環境ストレス応答に関与する可能性が示唆された。また、植物におけるフラビン化合物輸送体候補因子を単離し、そのフラビン化合物輸送活性を調べた結果、同定した輸送体候補遺伝子は酵母において顕著なフラビン取り込み活性を示すことが明らかになった。さらにこれら候補遺伝子が実際に植物細胞内においてもフラビン輸送体として機能しているかについて、シロイヌナズナT87培養細胞を用いてフラビン輸送活性を調べた結果、顕著なリボフラビン取り込み活性が見られた。この結果は、植物におけるビタミンB2輸送体の存在を初めて示唆するものである。今後さらに詳細なビタミンB2の調節、輸送機構を明らかにすることで、将来的には有用な植物の分子育種などへの応用が期待される。
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