研究課題/領域番号 |
21K05383
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38030:応用生物化学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
河田 美幸 愛媛大学, 農学研究科, 准教授 (10454498)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 酵母 / 液胞 / アミノ酸 / トランスポーター / 出芽酵母 / 塩基性アミノ酸 |
研究開始時の研究の概要 |
出芽酵母の液胞は細胞内アミノ酸の約50%を蓄積するアミノ酸貯蔵庫である。本研究は液胞へのアミノ酸集積メカニズムと、液胞を起点とするアミノ酸応答シグナルの解明を目的とする。 塩基性アミノ酸蓄積に関わる新規液胞膜タンパク質Ygr125wと、中性アミノ酸およびヒスチジンを取込む既知液胞アミノ酸トランスポーターAvt1の機能解析を中心として、液胞へのアミノ酸取込みに関わる分子装置の作用機構を明らかにする。さらに、液胞アミノ酸蓄積が、栄養応答を司るTORC1や飢餓応答であるオートファジー活性に与える影響を調べ、アミノ酸応答シグナルの起点としての液胞機能を解明する。
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研究成果の概要 |
我々は出芽酵母液胞への塩基性アミノ酸蓄積に液胞膜タンパク質Vsb1が必須であることを明らかにしている。本研究では、Vsb1ホモログとして見出した分裂酵母SPAC24H6.11c(vsb1+)の機能解析を行い、その遺伝子破壊により液胞内塩基性アミノ酸量が顕著に減少し、酸性および中性アミノ酸量は有意な影響を受けなかったことから、本遺伝子産物が出芽酵母VSB1と同様に、液胞への塩基性アミノ酸蓄積に必須の遺伝子であることを示した。Vsb1ホモログは酵母だけでなく担子菌や不完全菌にも広く分布しており、Vsb1による液胞への塩基性アミノ酸蓄積は、真菌に共通する重要な生理的役割を担っていると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究とこれまでの研究により、酵母液胞への塩基性アミノ酸取り込み/排出に関わる液胞膜タンパク質がほぼ明らかとなった。本研究では液胞アミノ酸トランスポーターが細胞内の栄養応答シグナル伝達に影響を与えることを示唆する結果も得られており、液胞の新たな生理機能解明に向けた足がかりとなると考えられる。
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