研究課題/領域番号 |
21K05398
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38030:応用生物化学関連
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研究機関 | 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究 |
研究代表者 |
田中 智弘 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, 新分野創成センター, 特任助教 (00812760)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 活性硫黄分子種 / ミトコンドリア / 心筋梗塞 / 硫化水素 / 心臓スライスイメージング / 硫黄代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
酸素に比べ、硫黄は第一イオン化エネルギーが小さく、電子親和性が大きい。これは、硫黄が酸素よりも電子を放出しやすく、かつ、電子を受け取りやすいことを意味する。本研究では病態における「求核型から求電子型への硫黄代謝シフト」を検出するため、イメージングを用いて① 病変部位における活性硫黄分子種(求核型・求電子型)動態の可視化、またRNAiスクリーニングを用いて②病態に特異的な硫黄代謝を担うメカニズムを解明する。
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研究実績の概要 |
酸素の欠乏など、代謝が大きく変化する病態において、硫黄代謝の寄与は非常に大きいが、その詳しいメカニズムはほとんど分かっていない。本研究では、反応性の高いサルフェン硫黄を有する硫黄代謝物「活性硫黄分子」が細胞内から検出されることや、それらがミトコンドリアのエネルギー代謝に大きく寄与していること、さらに細胞内では活性硫黄分子のあいだで反応が進行することに着目し、病態における「硫黄代謝シフト」を捉え、そのメカニズムを理解することを目的とする。 そこで、活性酸素の除去など「抗酸化作用」をもつ求核型と、求電子型(酸化型)それぞれの活性硫黄分子の組織内での動態を、特異的なプローブを用いたイメージングによって明らかにし、硫黄代謝シフトを起こす因子の探索・同定を目指すものである。 【初年度に実施した研究成果】ミトコンドリアによるエネルギー代謝や硫黄代謝の異常が示唆されており、かつ、病変部位を明瞭に区別できるin vivo疾患モデルとして、マウス心筋梗塞モデルを用いた。マウス冠動脈を結紮後、病態の急性期(術後1週)において、ビブラトームを用いて急性心臓スライス標本を作製し、梗塞領域周辺部位における活性硫黄分子種レベルを蛍光プローブによって評価した。その結果、求核型の活性硫黄分子種(QS10)のレベルは梗塞領域において顕著に減少していた。これに対して、硫化水素(HSip-1 DA)レベルは梗塞領域を中心に左室全体で高くなっていた。これらの結果から、局所的に酸素欠乏に陥った心臓組織では、たしかに梗塞領域における「硫黄代謝シフト」が起こっていることが示唆された。
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