研究課題/領域番号 |
21K05414
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
中村 光裕 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 講師 (50392056)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | スルホトランスフェラーゼ / セレンテラジン / ルシフェリン / 硫酸転移反応 / 基質特異性 |
研究開始時の研究の概要 |
海洋発光生物であるオワンクラゲやウミシイタケなどの発光基質はイミダゾピラジノン骨格を有するcoelenterazine(CTZ)、ウミホタルは同じ骨格を有するウミホタルルシフェリンである。CTZやウミホタルルシフェリンは、空気中で不安定であるが、その硫酸化体のenol sufalteは中性条件では比較的安定である。また、2ヶ所硫酸化されたCTZ disulfateは、ホタルイカの発光基質として知られている。本研究では、ウミホタルの硫酸基転移酵素のsulfotransferaseの精製、sulfotransferaseによるCTZの位置特異的硫酸化とその機能解析を行う。
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研究実績の概要 |
海洋発光生物であるオワンクラゲやウミシイタケなどの発光基質は、イミダゾピラジノン骨格を有するセレンテラジンである。また、ウミホタルの発光基質は、同じイミダゾピラジノン骨格を有するウミホタルルシフェリンである。セレンテラジンやウミホタルルシフェリンは、空気中で不安定であるが、その硫酸化体のエノールサルフェートは中性条件では比較的安定である。また、セレンテラジンの2ヶ所のフェノールが硫酸化されたセレンテラジンジサルフェートは、ホタルイカの発光基質として知られている。本研究では、ウミホタルの硫酸基転移酵素のスルホトランスフェラーゼの精製、スルホトランスフェラーゼによるセレンテラジンの位置特異的硫酸化とその機能解析を行う。 前年度は、発光酵素のルシフェラーゼやスルホトランスフェラーゼ等の酵素を含むウミホタル抽出液を用いて、セレンテラジンの酵素的硫酸化を試みた。その結果、セレンテラジンのエノールサルフェートと予想される化合物が得られた。本年度は、前年度と異なる一般的な人のスルホトランスフェラーゼを用いてセレンテラジンの酵素的硫酸化を試みた。その結果、セレンテラジンの一ヶ所が硫酸化したことを示すマススペクトルが得られた。また、セレンテラジン類縁体を用いて同様の酵素反応を行い、反応の有無によって硫酸化位置の推定ができた。その化合物は、セレンテラジンのエノールサルフェートと異なる化合物と予想された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究は、人のスルホトランスフェラーゼを用いてセレンテラジンの酵素的硫酸化方法を確立し、生成した硫酸化セレンテラジンの硫酸化位置を推定することが出来た。
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今後の研究の推進方策 |
人のスルホトランスフェラーゼを用いてセレンテラジンの酵素的硫酸化を行った結果、ウミホタルの抽出液を用いて得られたセレンテラジンエノールサルフェートと異なる化合物と予想された。次年度は、エノールサルフェートと異なるセレンテラジンエノールサルフェートを合成し、1つの硫酸化位置を特定する。また、ウミホタルのスルホトランスフェラーゼの精製も行う。
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