研究課題/領域番号 |
21K05415
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
福澤 信一 中央大学, 理工学部, 教授 (50173331)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アゾメチンイリド / 環化付加反応 / 共役付加反応 / キラル銀錯体 / ハイブリッド分子 / スピロヘテロ環 / イリデンヘテロ環 / イミノエステル / アゾメチンにイリド / イミノニトリル / 銀錯体 / ClickFerrophos / スピロピロリジン / スピロピペリジン / ピロリジン / ピロリジジン / 立体多様性合成 / キラル金属錯体触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,二つ以上の異なる生物活性部位を組み合わせて新たな生物活性の医薬品を探索する分子のハイブリッド化が注目を集めており,実際に,この方法で新たな医薬品が開発されてきた.ハイブッリド化において信頼性の高い反応として1,3-双極子環化付加反応が注目されている.これらの手法においては多数の不斉炭素を構築できることが多く,立体化学の観点からも分子の多様性の向上が期待される.本研究課題では,独自に開発したP,S-型キラルフェロセン配位子の金属錯体を用いて,1,3-双極子環化付加反応によってアミノ酸由来の多様な生物活性分子をハイブリッド化する立体多様性合成の基盤を創出することを目指す.
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研究成果の概要 |
独自のキラル銀錯体を触媒に用いて,環状イミノニトリルとα-エノンとの反応を行うと共役付加反応が収率良く進行し,単一のジアステレオマーが最大97% eeので生成する。生成物は水素還元され対応するスピロピペリジンが合成できた。グリシンイミノエステルとα-アルキリデンコハク酸イミドとの不斉(3+2)環化付加反応で,高い立体選択的に光学活性スピロピロリジンをendo-(2,5-シス)環状付加物として得ることに成功した。これらの反応の収率や立体選択性に対するアゾメチンイリド前駆体やアルケンの置換基の電子的および立体化学的影響は限定的であり多種多様の反応基質が使用できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
二つ以上の異なる生物活性部位を組み合わせて新たな生物活性分子を探索する分子のハイブリッド化が注目されている。1,3-双極子環化付加反応の立体化学の制御はハイブリッド分子の立体多様性合成へとつながり,医薬品の発見確率が向上できる。本研究では,独自のキラル銀錯体触媒を用いることで,鎖状および環状アゾメチンイリドと活性アルケンとの共役付加および1,3-双極子環化付加反応により多置換スピロピロリジンの髙立体選択的合成に成功した。多様なアゾメチンイリドとアルケンとの組み合わせによりピペリジンハイブリッド分子の多様合成が可能なことを示したことは有機合成および創薬化学に新手法をもたらしたことで意義がある。
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