研究課題/領域番号 |
21K05420
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
江頭 祐嘉合 千葉大学, 大学院園芸学研究院, 教授 (80213528)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | トリプトファン / ナイアシン / ACMSD / ミクログリア細胞 / アミロイドβ / キノリン酸 / LPS / 炎症 / 転写因子 |
研究開始時の研究の概要 |
トリプトファン代謝産物キノリン酸は、中枢神経系において神経細胞を変性させることが報告されている。本研究は、キノリン酸の産生に大きく影響する酵素アミノカルボキシムコン酸セミアルデヒド脱炭酸酵素(ACMSD)の転写因子および調節機構を解明し、さらに炎症誘導時の中枢神経系グリア細胞および疾病モデル動物を用いてACMSDの変動、食品成分の影響および作用メカニズムを明らかにする予定である。
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研究実績の概要 |
哺乳類の生体内で、2アミノ3カルボキシムコン酸6セミアルデヒド脱炭酸酵素(ACMSD)は、必須アミノ酸であるトリプトファンからビタミンB3ともいわれているナイアシンへの転換率に大きな影響を与える鍵酵素である。ナイアシンは寿命やサーチュインとの関連でも近年注目されている。 ACMSD活性の変動は、トリプトファン代謝中間産物であるキノリン酸の産生量にも影響する。ACMSD活性が低いとキノリン酸の量が増加する。またACMSDはその変異において、パーキンソン病との関係が報告されている。キノリン酸は中枢神経系に大量に存在すると神経毒として作用することが知られている。ACMSDは、脳、肝臓、腎臓に発現している。一方、インドールアミン2,3ジオキシゲナーゼ(IDO)は、炎症時に脳をはじめとする免疫に関連する細胞、各組織に発現することが知られており、この酵素も神経毒キノリン酸産生に影響を及ぼすことが知られている。しかし、炎症時におけるACMSDの変動については不明である。そこで、本研究では、炎症を誘導したマウスを用いて脳内のACMSDの変動について検討した。 その結果、LPSで炎症を誘発すると海馬、小脳、線条体のIDOおよびACMSDの発現が変動した。しかし、野菜に含まれるフラボノイドの1つを経口投与すると、脳内のACMSDやIDOの変動を回復させることを示した。また、ミクログリア細胞を用いたアミロイドBによる炎症モデルの評価系を確立するため培養条件の検討を行い、細胞を用いた炎症モデル評価系をほぼ確立した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ミクログリア細胞を用いて、アミロイドBを用いた炎症のモデル系の確立を目的とし、アミロイドBの濃度および培養条件の検討を行い、実験系がほぼ確立できた。また、脳内炎症を誘導したマウスを用いて脳内のACMSDの変動について検討した結果、炎症によりIDOおよびACMSDの発現が変動し、フラボノイドの1つが脳内炎症を緩和させ、ACMSDやIDOの変動を回復させることを示した。以上の成果が得られたことから、おおむね順調に進んでいると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
アミロイドB処理したミクログリア細胞を用いた炎症モデルの系をほぼ確立したため、今後は食品成分の影響を検討する。引き続き、ACMSDの未知の転写因子の探索および食品成分によるACMSDの調節機構も検討する。
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