研究課題/領域番号 |
21K05430
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
大槻 崇 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (30401011)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 1H-qNMR / Food analysis / 定量NMR / 食品成分の定量 / 大豆イソフラボン / HPLC / RMS / 相対モル感度 / 食品分析 / 標品不要 |
研究開始時の研究の概要 |
食品成分等の分析では,定量用標品の入手が商業的に困難な場合や入手できたとしても価格や純度の点で問題も多く,この標品の入手に関する制約が食品関連成分の正確な分析や分析法の確立において大きなボトルネックとなっている.本研究では,測定対象の定量用標品を必要としない「定量NMRに基づく相対モル感度」を利用した信頼性が高く,高精度,迅速,簡便な食品関連成分の分析法を確立するとともに,この分析法を加工食品等の分析へ応用し,従来法との比較よりその有効性を実証する.
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研究成果の概要 |
LCを用いた食品成分分析における定量用標品の問題など食品の品質や安全性を評価・保証する上で解決すべき問題を克服するため,1H-qNMRに基づく計量学的に正確な相対モル感度(RMS)を用いた測定対象の定量用標品を必要としない食品関連成分分析法(RMS法)の確立について検討した.主にイソフラボン12種などについて検討し,基準物質に対する各測定対象物質の計量学的に正確なRMSが判明した.また,加工食品を対象とした分析において,RMS法と従来法に測定対象の定量値に大きな違いは無く,分析精度も良好であった.以上より,本法は測定対象の定量用標品を必要としないイソフラボン等の分析法として有用と考えられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の遂行により,基準物質とRMSを用いた分析法(RMS法)は,食品のような複雑な混合物中の特定成分について,その定量用標品を使わず精確に定量できるとともに分析コストの低減化につながることが実証された.また,使用する分析装置や従来法の測定条件の大きな変更は必要とせずRMS法の適用が可能であることから,加工食品中の食品成分の分析のみならず,食品素材の品質の評価,医薬品等の血中濃度測定などにも応用可能と考える.このように,本研究成果は食品,医薬品分野におけるLC分析法の簡便化、低コスト化,精度向上に向けた基礎的データとしても利用可能と考える.
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