研究課題/領域番号 |
21K05441
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 大阪河崎リハビリテーション大学 (2022-2023) 和歌山県立医科大学 (2021) |
研究代表者 |
河野 良平 大阪河崎リハビリテーション大学, リハビリテーション学部, 講師 (70569110)
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研究分担者 |
奥野 祥治 和歌山工業高等専門学校, 生物応用化学科, 教授 (60458073)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | スギ花粉症 / ウメ / 性差 / マウス / アレルギー / 脱顆粒 / 花粉症 / 食品 |
研究開始時の研究の概要 |
ウメからアレルギー反応に関与するマスト細胞の脱顆粒反応を抑制する物質を複数特定し、それらの作用機序の一端を解明した. さらにヒトを対象とした疫学研究から、ウメの摂取習慣がある場合にアレルギー症状を有する割合が低く、特に女性において顕著であること、アレルギー症状を有する割合に性差があることが明らかとなった. 本研究計画ではヒトが発症する花粉症に似せた花粉症マウスを雌雄両性で作出し、ウメのアレルギー症状対する影響を詳細に調査することで、ウメの抗アレルギー作用の証明やその機序を解明するだけでなく、ウメの性差に対する効果も明らかにする.
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研究実績の概要 |
これまでに、BALB/c系統雄性マウスからスギ花粉症モデルマウスを作出し、梅干しから得たウメ抽出物を水に溶解して自由飲水させたところ、ひっかき行動が少なくなる傾向が見られ、くしゃみの回数は有意に低下した。本年度はBALB/c系統雌性マウスでも同様の結果が得られるか検討し、雄性マウスと同様にウメ投与によりひっかき行動が少なくなる傾向が見られ、くしゃみの回数は有意に低下したがこれらに性差は認められなかった。血清中スギ花粉特異的IgGとIgEは感作群、感作+ウメ投与(ウメ群)ともに点鼻感作の経過に伴い増加した。 非感作群、感作群、ウメ群それぞれのオスとメスの鼻腔周辺組織よりRNAを抽出しcDNAを合成しマイクロアレイ解析に用い、さらにpathway解析を行った。非感作群と比較して感作群のメスでは貪食作用に関連する遺伝子発現が低下し、炎症に関連するTNF-α遺伝子の発現が上昇した。感作群のオスでは遺伝子発現の有意な増加は見られなかった。非感作群の雌雄の比較では炎症に関連する遺伝子発現に差は見られなかったが、感作群の雌雄の比較ではオスの方がTNF関連遺伝子NF-κBの発現が高かった。 感作群と比較してウメ群のメスではTh2応答を促進するアクチビン受容体遺伝子の発現が低下した。オスではTGF-betaやTNF 伝達経路を上方制御する遺伝子の発現低下が見られ、ウメ摂取による花粉症症状軽減作用と矛盾しない結果であった。以上から花粉症症状に関連する遺伝子発現や花粉症症状に性差が見られ、ヒトの女性は男性と比較して一般に免疫応答が活発であるとされるが、その知見と一致する結果であった。また、ウメ摂取は性差に関係なく花粉症症状、特にくしゃみを軽減し、その機序はオスではTNFやTGFB経路抑制により炎症が抑制される可能性、メスではアクチビン受容体発現抑止によりTh2応答が抑制される可能性が示唆された。
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