研究課題/領域番号 |
21K05457
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
小原 映 杏林大学, 保健学部, 助教 (40782701)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Equol / Isoflavone / LC-MS/MS / 抱合代謝物 / イソフラボン / Glucuronide / Sulfate / エクオール / イメージングMS / 神経保護作用 |
研究開始時の研究の概要 |
大豆イソフラボンであるダイゼインから腸内細菌によって合成されるエクオール(Eq)は、神経保護作用を有するため認知症予防効果の可能性が指摘されている。Eqは血中において大部分がグルクロン酸や硫酸の抱合代謝物として存在し、それら自身も女性ホルモン様作用などを持つ。しかし脳内での機能を評価した研究は、抱合していないEqを対象としており、抱合代謝物については未知である。Eqは脳内の代謝酵素により抱合代謝物として存在し神経保護作用を有するのではないかと仮説のもと、脳内における抱合代謝やそれに関わる代謝酵素の分子種を解明し、脳のどの部位で効果を示すのか、抱合代謝物が神経保護作用を有するのかを検討する。
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研究成果の概要 |
Equol(Eq)は、daidzeinから腸内細菌により合成される化合物であり、神経保護作用を有するため、認知症予防効果が指摘されている。脳内においてEq抱合代謝物は存在するのか、神経保護作用を有するのかは不明である。それらを明らかにするため、本研究ではEq抱合代謝物の一斉分析法を開発した。その結果、脳内にはmonoG, monoS, Eq-7G-4’Sが存在することを明らかにした。神経保護作用について、マウスアストロサイトを初代培養し、LPS添加後のNO抑制率を検討した結果、Eq抱合代謝物はNO抑制作用を有すること、さらにEqよりも強いNO抑制作用を有する抱合代謝物の存在が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Equolはダイゼインやゲニステインといったイソフラボンより強い女性ホルモン様作用を有しているために、注目されている。本研究では、Equol抱合代謝物の一斉分析法を開発し、マウス脳内には、脳内にはmonoG, monoS, Eq-7G-4’S のEquol抱合代謝物が存在し、さらに、Equol抱合代謝物が神経保護作用を有する可能性を明らかにした。これらは、抱合代謝物の更なる有用性が期待出来る。また、脳内の抱合代謝物を明らかにすることにより、脳内におけるUGTやSULTが関与する代謝機構の解明にも繋がる。
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