研究課題/領域番号 |
21K05476
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
近澤 未歩 名城大学, 農学部, 助教 (80757071)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 腸管抗体 / 生活習慣病 / 抗体レパトア / 樹状細胞 / IgA抗体 / 食品成分 / 糖尿病 / M細胞 / 腸管免疫 / レパトア解析 / 多糖 |
研究開始時の研究の概要 |
腸管抗体は生体の恒常性維持や感染予防において重要な分子であるが、その特異性や機能について不明な点が多い。本研究では、食品成分が腸管抗体の特異性や腸管免疫系に及ぼす影響、変化について明らかにすることを目的とする。具体的には、多糖(食物繊維)の機能性に着目し、多糖が腸管上皮のM細胞を透過し、パイエル板の免疫細胞に及ぼす影響の解析、多糖を認識する抗体の特異性・機能性解析を行う。さらに、抗体の特異性変化と健康状態や疾病の関係を解明することで、腸管免疫系が疾患に及ぼす影響の解明、食品成分による新たな健康効果を提唱することを最終的な目標とする。
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研究実績の概要 |
抗体は血液中や消化管中に存在し、異物の除去などを促すことで感染予防など恒常性維持に寄与している。生体には様々な特異性を持つ抗体が存在しており、これにより多様な抗原に対応することが可能となっている。近年、次世代シークエンサーを用いて抗体配列を網羅的に解析する「抗体レパトア解析」が可能となり、抗体の特異性と疾患などとの関連が明らかにされつつある。食事が免疫系に及ぼす影響はこれまでに多く知られており、腸管では直接的に、また吸収・代謝された食品成分は二次的に体内の免疫系に作用すると考えられる。しかし、抗体の特異性に食品成分がどのような影響を与えるかについてはほとんど明らかにされていない。本研究では、食品成分による免疫系の調節作用に着目し、食品が抗体の特異性に及ぼす影響を明らかにするべく研究を行なっている。 本年度は糖尿病モデルマウスにおいて抗体レパトア、産生量ともに大幅に変化が見られたことから、免疫細胞の解析を行うとともに、多糖の樹状細胞における機能性解析を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
糖尿病モデルマウスにおいて、腸管における抗体レパトア・抗体産生量の変化に対応する免疫細胞の割合の変動をフローサイトメトリーにより確認することができた。また、樹状細胞を活性化し抗体産生を誘導する多糖の解析について、スクリーニングによる絞り込みを行い、活性を持つ多糖を確認することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後、糖尿病モデルマウスにおいて腸管免疫系が変動するメカニズムの解析を行う。具体的には腸管における免疫細胞の刺激がどのような成分や機序で起こるのか、分子レベルでの解析を行う。また、多糖の機能性については、抗体産生誘導のメカニズムを明らかにするとともに、動物実験により活性が見られるのか確認する。
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