研究課題/領域番号 |
21K05477
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
塚正 泰之 近畿大学, 農学部, 名誉教授 (90298943)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | ブリ / 熟成 / グルタミン酸 / 官能評価 / イノシン酸 / うまみ / 魚肉 / マダイ / アミノ酸 / 呈味成分 / 品質 |
研究開始時の研究の概要 |
熟成による魚肉の品質向上を主眼にした研究例はほとんどなく,2020年になってようやく長期熟成魚介類の品質に関する報告がなされた。しかし,この研究は2週間から1か月の長期熟成に関する研究で,予備的研究によれば,アミノ酸は1週間程度の短期間では有意な変化はない。 本研究では,現在実施されている熟成方法を適用して,短期熟成とされる1週間程度の熟成を行い,官能検査,理化学分析,食品衛生学的検査により,熟成中に起こる変化を総合的に調査して,熟成の効果が実際にあるのか,あるならどのような成分が関与しているのかを明らかにすることを目的にしている。
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研究実績の概要 |
前年度にマダイについて熟成の効果を調べ,肉中のグルタミン酸が2週間の熟成期間中に3倍に増加すること,肉からのエキス抽出性についても熟成肉の方が抽出されやすいという結果を得たことから,今年度は赤身魚で熟成中に血合肉の変色が危惧されるブリについて熟成中の外観,エキス抽出性,呈味成分の変化を調べると共に,熟成の有無が官能評価に影響するか否かについても検討した。 塩化ナトリウムによる塩締め,脱水シートによるドリップの吸収,脱酸素剤による残存酸素の除去の効果を明らかにするために,無処理の対照区と一緒に熟成を行った。 皮付きフィレの状態で熟成させると,脱酸素剤を併用せず真空包装だけのものは併用したものに比べて血合肉のメト化によりフィレの外観が劣ったが,刺身状にスライスした場合はメト化の影響は認められなかった。塩化ナトリウムによる塩締めと脱水シートは熟成中のエキス成分の量に影響を与えず,エキス抽出性は1週間熟成させることで向上した。イノシン酸は熟成1日以降減少し,グルタミン酸は熟成1日で増加したが,それ以降は変化しなかった。官能評価の結果,官能検査項目の後味以外は有意差があり,硬さ以外は熟成7日が高い値を示し,熟成1日より7日が好ましいという結果を得た。 このことからマダイと同様にブリも熟成により呈味性が向上することが確認されたが,ブリでは熟成1日以降グルタミン酸の増加はなく,熟成の影響は魚種によって異なることも合わせて明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
異なる魚種で熟成の効果を検証するという当初の計画にしたがって研究が進んでいるため
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今後の研究の推進方策 |
マダイについては,熟成の効果を官能評価で確認できていないことから,ブリで実施した方法に準して官能評価による熟成の効果を検証する。また,研究成果を投稿して公開する。
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