研究課題/領域番号 |
21K05485
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 東洋大学 (2022-2023) 東京大学 (2021) |
研究代表者 |
増田 正人 東洋大学, 総合情報学部, 准教授 (60708543)
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研究分担者 |
鬼木 健太郎 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 准教授 (00613407)
西 宏起 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任研究員 (90845653)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 血中アミノ酸プロファイル / 自己組織化マップ / NASH/NAFLD / 機械学習 / 標準化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の検診と食事による改善策を提案するシステムを構築する。NAFLDには肝硬変や肝がんへ進行するNASH(非アルコール性脂肪肝炎)と脂肪肝の状態であるNAFL(非アルコール性脂肪肝)に分けられ、NASHと診断されると治療は非常に難しくなる。NAFLは未病の状態であり、NASHへの移行を防ぐことは極めて重要であり、NAFLなのかNASHなのかの判断は非常に難しく、現状患者に負担のかかる生検しか断定する方法がない。そこで我々は、NASH/NAFLの診断を補助し、未病の状態を食事により改善することが可能であると考え、ビッグデータを用いてシステムを構築する。
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研究実績の概要 |
本研究は食事と生活習慣病である脂肪肝に着目し、自己組織化マップを用いて未病状態を早期に発見したり、病気のリスクを示すシステム開発と、食事による病状の改善や予防を目指している。脂肪肝にはアルコールを摂取していなくても発症する非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)があり、その中でも非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は肝硬変や肝がんへ進行する危険な病状である。我々はNAFLDとNASHの発症には異なるメカニズムが生じていると考え、血中アミノ酸プロファイルと脂肪肝について研究してきた。血中アミノ酸プロファイルからNAFLDとNASHを区別できると考え、自己組織化マップを用いて血中アミノ酸プロファイルでクラスター分類を行い、脂肪肝となる群が2つ存在することが明らかとなった。2つの脂肪肝の群のうちひとつはASTやALTが高く、肝臓が損傷しているNASHのような症状であり、もうひとつは肝臓の損傷は少なく単純性の脂肪肝であるNAFLであると推察された。本研究の未病診断システムは十分な成果を果たした。 その他の病気への応用のため、自己組織化マップのプログラムコードを改良し、計算の高速化やアプリケーション化を進めた。高速化についてはまだ実装が不十分であり、検討段階であるが、システム開発については目標を達成した。 改善食の作成は異常な血中アミノ酸プログファイルを正常な血中アミノ酸プロファイルに正す食事中のアミノ酸バランスを推定する技術を開発している。ここでは機械学習を用いて正常な血中アミノ酸プロファイルを異常なアミノ酸プロファイルにする食事成分を順方向とした、逆問題解析を行っている。機械学習モデルが改善食のアミノ酸組成を示すことはできるが、それを検討することがまだできていない。動物実験により異常なアミノ酸プロファイルを形成し、予測した餌を摂食させる実験を行っていく必要がある。
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