研究課題/領域番号 |
21K05488
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
|
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
渡辺 文雄 鳥取大学, 農学部, 教授 (30210941)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | ビタミンB12 / 脱アミド化ビタミンB12 / 牛レバー / 魚卵製品 / 魚醤油 / 魚発酵食品 / シュードビタミンB12 / ビタミンB12カルボン酸 / 甲殻類 / 魚卵 / 水産発酵食品 / レバー / 脱アミド型ビタミンB12 / 魚卵加工品 / Factor A / Factor S / 水産食品 / 不活性型ビタミンB12 |
研究開始時の研究の概要 |
我々が日常的に摂取しているエビなどの甲殻類とその加工食品に多種類の脱アミド型ビタミンB12が多量に含まれていることを世界で初めて見出したが,その他の食品における存在分布は不明である.また,脱アミド型ビタミンB12がヒトの生体に及ぼす影響や細胞内代謝についても不明であり,日常的に脱アミド型ビタミンB12を摂取することがビタミンB12(B12)の腸管吸収を妨げ,細胞内でB12の代謝系を阻害することになれば,B12欠乏性疾患の発症が危惧される.そこで,食品に含まれる脱アミド型B12を質量分析により精密に分析すると共にB12依存性酵素に及ぼす影響を分子レベルで検討し,生体に及ぼす影響を解析する.
|
研究成果の概要 |
我々が日常的に摂取しているエビなどの甲殻類とその加工食品に多種類の脱アミド型ビタミンB12が多量に含まれていることを世界で初めて見出した. そこで,種々の食品に含まれる脱アミド型ビタミンB12を質量分析により精密に分析した. 我々が日常的に摂取しているエビなどの甲殻類とその加工食品に多種類の脱アミド型ビタミンB12が多量に含まれていたが,我が国のビタミンB12の供給源であるその他の魚介類製品や牛レバーなどの動物性食品には微量にしか存在しなかった。脱アミド型ビタミンB12は、腸管吸収され難いためヒトの細胞内でビタミンB12の代謝系を阻害する恐れは少ないことが示唆された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々が日常的に摂取しているエビや他の甲殻類及びその加工品に含まれるビタミンB12とは構造が異なる脱アミド型ビタミンB12の存在を世界で初めて明らかにした.この発見は学術的に非常に意義深い.また,本研究により脱アミド型ビタミンB12は甲殻類とその加工品以外の動物性食品にはほんの微量しか存在しないことが判明した.この研究結果から,バランスの取れた食生活を送っていれば,ビタミンB12欠乏による神経障害の発症リスクは低いことが示唆された.
|