研究課題/領域番号 |
21K05527
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
藤田 大輔 佐賀大学, 農学部, 准教授 (80721274)
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研究分担者 |
真田 幸代 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 植物防疫研究部門, 研究領域長補佐 (80533140)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | イネ / トビイロウンカ / 抵抗性遺伝子 / 広域抵抗性 |
研究開始時の研究の概要 |
イネの害虫であるトビイロウンカは、アジア全域のコメ生産に被害を与えている。近年、アジア全域のトビイロウンカに対して、スリランカ原産在来稲品種Rathu Heenatiが、広域的な抵抗性を示すことが明らかになった。本研究では、Rathu Heenatiが保有するトビイロウンカ抵抗性遺伝子座を網羅的に解析・特定する。広域抵抗性を育種利用するための基盤を構築し、日本を含むアジア地域のトビイロウンカ被害の軽減を目指す。
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研究実績の概要 |
広域抵抗性を示す品種Rathu Heenatiの遺伝要因に関しては、部分的にしか明らかにされておらず、広域抵抗性に関わる各遺伝子座の効果やその原因に関しては不明瞭である。そのため、トビイロウンカ広域抵抗性を保有するRathu Heenatiの遺伝的機構・抵抗性機構を解明することを目的とする。本研究では、研究期間内に、以下の3つに関して明らかにする。(1)トビイロウンカ広域抵抗性品種が保有する遺伝要因の解明。(2)加害性の異なるトビイロウンカにより、各抵抗性遺伝子座の効果を検証。(3) トランスクリプトーム解析による各抵抗性遺伝子の抵抗性機構の推定を行っている。 (1)に関しては、抵抗性評価を行うことが難しいことから、T65とRathu Heenatiを交雑した後代より、新規の遺伝因子の解析を行っている。BC1F2集団の抗生作用検定を行ったところ、BPH3とBPH17以外の強度抵抗性遺伝子を保有する系統で抵抗性を示した。この系統を用いて解析を行った結果、染色体3長腕に抵抗性遺伝子がある可能性が示唆された。(2)として、染色体3長腕に抵抗性遺伝子を保有する系統に関して、抗生作用検定、抗寄生性検定、耐性の評価を行ったところ明確な差が見られなかった。染色体3長腕の遺伝子座は、マイナーな因子である可能性が示唆された。(3)2020年に飛来したトビイロウンカを用いてBPH3-NILとBPH17-NILに関して、抗生作用と抗寄生性、耐性に関して評価した結果、これらの遺伝子は3つの評価指標に関して、感受性品種よりも強度な抵抗性を保有することが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1)として、集積系統とRathu Heenati由来のBC1F2集団を用いてQTL解析を行う予定であったが、感受性個体が分離せず、遺伝解析を行うことができなかった。そのため、T65とRathu Heenati 由来のBC1F2集団を用いて抵抗性の評価とQTL解析を行うことで新規のトビイロウンカ抵抗性遺伝子を推定できた。 (2)として、NILの作出に向けた戻し交雑を実施しBC3F1集団を作出した。 (3)として、抵抗性機構を推定するための評価を予定通り実施した。
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今後の研究の推進方策 |
(1)としては、、T65とRathu Heenatiを交雑したBC1F3集団の作出を進める。また、BC1F3集団を集団幼苗検定を用いて評価し、BC1F3集団の遺伝子型を解析した後、QTL解析により遺伝子座を特定する。ことにより、染色体3長腕の遺伝子の座乗位置を明らかにする。(2)として、新規抵抗性遺伝子を保有するBC3F1集団を自殖し、BC3F2個体を作出する。その後、BC3F2集団の中から、新規抵抗性遺伝子を保有するNIL候補の選抜する。(3)に関しては、遺伝子発現レベルでの抵抗性機構を解明するために、RNAシークエンシングを行い、新規遺伝子座、BPH3やBPH17に関連する遺伝子を特定する。
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