研究課題/領域番号 |
21K05528
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
岩崎 行玄 福井県立大学, 生物資源学部, 教授 (20193732)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 3量体Gタンパク質 / 器官形成 / イネ / プロテオミクス / 種子 / 免疫沈降 |
研究開始時の研究の概要 |
イネ3量体Gタンパク質複合体を構成するコアサブユニットは、1種類のGα(RGA1)、1種類のGβ(RGB1)、5種類のGγサブユニット(RGG1~RGG5)である。Gαサブユニット遺伝子は、種子を大きくすることで多収を可能にし、病原菌の感染に対して抵抗性を示すことで減農薬農業を可能にする。本申請課題では、Gγ3サブユニット遺伝子のGγ3ΔCys変異体、Rgg3(H343) が短粒を結実するメカニズム、Gγ3サブユニット遺伝子のnull変異体, rgg3(TCM3-467)が大粒を結実するメカニズム、Gγ4サブユニット遺伝子のGγ4ΔCys変異体,Dn1-1 が半矮を示すメカニズムの解明を行う。
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研究成果の概要 |
イネ3量体Gタンパク質複合体を構成するコアサブユニット遺伝子は7種類である(α、β、γ1~γ5)。本研究は、サブユニットをコードする遺伝子の変異体が示す表現型の特色を、タンパク質レベルで解析した。 Gγ3ヌル変異体(GS3)は、Gγ3がないので、βγダイマーが形成できず、自由なGαが増えたことによりGシグナリングが活性化し、種子形が大きくなると考えた。Gγ3部分欠失変異体(Mi)は、細胞膜上に、大量の変異型Gγタンパク質が蓄積し、この大量の変異Gγと大量のGβによる、大量のβγダイマーで、Gαは3量体を形成し(抑制型)、Gタンパク質シグナリングが抑制されている可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イネ3量体Gタンパク質複合体を構成するコアサブユニット遺伝子は、α、β、γ1~γ5の合計7種類である。α、β、γ3、γ4の機能解析を行い、α、γ3、γ4が、収量を増大に寄与する仕組みを明らかにした。具体的には、Gα遺伝子の恒常的活性型遺伝子(Q223L)とGγ3部分欠失型遺伝子(GS3)は、細胞数を増やすことで、大粒を結実した。Gγ4遺伝子の部分欠失遺伝子(Dn1-1)は、種子数を増やした。加えてGα遺伝子の恒常的活性型(Q223L)は、病原菌の感染に対する抵抗性を増大した。以上の結果、Gタンパク質の研究は、農業振興に寄与することが明らかになった。
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