研究課題/領域番号 |
21K05536
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
大野 陽子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 作物研究部門, 主任研究員 (00546369)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | オオムギ縞萎縮病 / オオムギ縞萎縮ウイルス / 抵抗性育種 / 抵抗性遺伝子 / オオムギ / 難防除土壌伝染性病害 |
研究開始時の研究の概要 |
オオムギはそれ自体が重要穀物であると同時にコムギのモデルとして位置付けられる穀物であり、そのゲノム基盤研究の成果は全ての麦類へ広く波及する。本研究は、麦類減収要因である土壌伝染性ウイルス病のオオムギ縞萎縮病に対する植物の耐性メカニズムの解明を目指す。その中で世界の栽培オオムギの遺伝的変異をよく代表する自然変異集団の中から、全てのオオムギ縞萎縮病抵抗性遺伝子を器官別(特にウイルスが最初に侵入する根部に着目する)に見出し、同定することを目的とする。
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研究実績の概要 |
オオムギ縞萎縮ウイルスの増殖は生育環境に影響を受けることが昨年度の結果から示されたが、これまでウイルス量の変化と環境変化の詳細な対応づけがなされていなかった。そこで検定圃場へ播種(10月末)1ヶ月後から出穂後(4月中旬)まで二週間おきに、根と葉のウイルス増殖変化をqRT-PCR解析で調べた。その間の検定圃場地区の気温、湿度、地温(5cm)のデータとウイルス量の変化の対応づけを実施した。その結果、根では播種後5週間目から7週間目の間にウイルス量が上昇し、17週間目(3月上旬)までゆるやかに増え続けた。播種後5週間目の気温と地温は5℃前後であった。17週間目以降の気温は5℃、地温は10℃より下がることはなかった。よってウイルス増殖は、気温が5℃前後が適温であることが示された。葉では播種後7週間目から9週間目の間にウイルスは大きく増殖し、13週間目でピークに達し、その後緩やかに減少した。このことから、根で感染・増殖したウイルスが、葉へ移行・増殖するまで2週間程度の差があることが明らかとなった。ウイルスの感染・増殖・移行の過程で機能する抵抗性遺伝子が想定された。 今回の結果は、正確な罹病検定に寄与できる。これまでに採取したサンプル並びに同年度に採取した300のサンプルは適切な時期にサンプリングできたことが確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ウイルス定量のためのサンプル採取が適切な時期であることをデータで裏付けた。
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今後の研究の推進方策 |
採取したサンプルの解析を進め、成果を論文にまとめる。
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