研究課題/領域番号 |
21K05547
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39020:作物生産科学関連
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
川崎 通夫 摂南大学, 農学部, 教授 (30343213)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ナガイモ / 塊茎 / 形態形成 / ヤムイモ塊茎 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究者はこれまで、自然薯やナガイモの塊茎頂端部に重力方向へ沈降するアミロプラストが局在することを発見し、このアミロプラストが塊茎の形状成立に関与している可能性を報告した。植物の根は、沈降性アミロプラストを有する頂端部の根冠で重力を感受することを起点とし、オーキシンの根内分布を制御して形態形成に至る。本研究は、ヤムイモ類塊茎における形状成立機構の解明を目的とし、塊茎形状成立における①沈降性アミロプラストの役割と②オーキシンの関与を明確化し、更に③アミロプラスト沈降の制御やシグナル伝達の仕組みも検証する。
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研究実績の概要 |
本研究者はナガイモやジネンジョなどの塊茎頂端部に重力方向へ沈降するアミロプラスト(デンプン粒を蓄積した細胞小器官)が局在することを見出し、このアミロプラストが塊茎の形状成立に関与している可能性を報告した。本研究は、根ではないヤムイモ類の塊茎における形状成立・形態形成の機構の解明を目的とし、塊茎形状成立における(1)沈降性アミロプラストの役割と(2)オーキシンの関与を明確化し、更に(3)アミロプラスト沈降の制御やシグナル伝達の仕組みも調査するものである。令和5年度においては、塊茎に対して数種の重力刺激処理(倒置、横倒し、横倒し回転など)を行い、且つ、新手法である「切片SEM法」を導入することで、沈降性アミロプラスト-塊茎形状間の関係性の明確化を進展させた。また、共焦点レーザー走査型顕微鏡を用いて、異なる形状の数種の塊茎と重力刺激処理を施した塊茎において、アクチンフィラメントの分布様式を可視化することに成功した。これらの実験から、塊茎の形状や形態形成とアクチンフィラメントとの関係性について理解を深める成果が得られた。また、異なる形状の塊茎間における塊茎内のCa分布様式を急速凍結-真空凍結乾燥試料を用いた走査型電子顕微鏡観察下でのエネルギー分散型X線分析法を用いて解析を進めて諸種のデータが得られた。以上から、ヤムイモ類の塊茎における重力感受・屈性と形状成立機構について包括的に理解を深めること寄与する成果が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
数種の重力刺激処理と切片SEM法の導入・適用により、デンプン粒を多量に含む塊茎においても良好な内部切片画像が得られ、沈降性アミロプラスト-塊茎形状間の関係性明確化が進展した。また、異なる形状の数種の塊茎と重力刺激処理を施した塊茎において、アクチンフィラメントの分布様式を焦点レーザー走査型顕微鏡を用いて可視化することに成功し、塊茎の形状や形態形成とアクチンフィラメントとの関係性について理解を深められた。オーキシンと塊茎形状成立との関係性の確認については、ガスクロマトグラフィー法を用いた解析を試行しつつ、他研究者のアドバイスなども受けながら、現在進めている。
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今後の研究の推進方策 |
オーキシンと塊茎形状成立との関係性の確認を進めたい。ここでは外生・内生オーキシンと塊茎形状成立との関係性について、形態調査と平行しながらなども新たに取り入れて解析を進めていく。更に、オーキシントランスポーターに関わる遺伝子であるPIN遺伝子などの発現量についても調べる。また、重力刺激処理した塊茎や異なる形状の塊茎を供試して、塊茎の形成と重力感受・屈性の仕組みとアクチンフィラメント、更には微小管や中間径フィラメントとの関係性についても、共焦点レーザー走査型顕微鏡法および顕微鏡を用いてこれまでの研究結果を総括していく。
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