研究課題/領域番号 |
21K05551
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39020:作物生産科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
佐藤 広子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター, 上級研究員 (50391363)
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研究分担者 |
秋山 征夫 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター, 上級研究員 (70403160)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | アカクローバ / マメ科牧草 / 追播 / 混播草地 |
研究開始時の研究の概要 |
アカクローバは初期生育が良好なため、既存植生との生育競合が生じる追播による簡易更新に適したマメ科牧草である。しかし、混播相手の生育に影響を与える牧草の競合力は、草種と品種によって異なる。本研究では、最適な追播組み合わせを解明し、追播効率の安定と向上を図るため、イネ科牧草オーチャードグラス、チモシー熟期別品種の既存植生に対して、早晩性の異なるアカクローバ品種・系統を用いた多様な追播組み合わせを設定し、追播適性要因として既存植生に対する競合力・定着性および追播翌年の植生推移・収量性・飼料品質を解析する。また、ドローンで空撮した画像解析による生育量等の推定を試みる。
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研究実績の概要 |
オーチャードグラス(OG)とチモシー(TY)熟期別品種(極早生、早生、中生、晩生)に対して早晩性の異なるアカクローバ(RC)(極早生、早生、晩生)を用いた多様な追播組み合わせを設定し、2021、2022年度に夏播種による作溝法で追播を実施した。追播から翌年の収穫に至る過程の既存植生に対する競合力・定着性および追播後の植生推移、収量性・飼料品質を明らかにした。 既存植生との生育競合下における初期生育(追播約1ヶ月後の草勢)は、極早生RC≧早生RC≧晩生RCで良好だった。越冬の影響を含む晩秋から早春の定着段階における生育量は、草丈、草勢、越冬性や植被率等から、極早生RC≧早生RC≧晩生RCで大きいと考えられた。1番草収穫時のRC乾物収量と草丈は、OG区から中生TY区まで極早生RCと早生RCが晩生RCより高いが、晩生TY区では晩生RCの生育が進み、極早生RCと同程度になった。1番草の混播草における粗蛋白質含量は、OG区、極早生TY区および早生TY区では、マメ科率(乾物中)が晩生RCより高かった極早生RCと早生RCが多いが、晩生TY区では生育に伴う含量の低下が見られ、晩生RCが最も多かった。 また、追播過程をドローンで空撮し、3種類のAIアーキテクチャ(InceptionV3、ResNet50、VGG16)から学習条件が異なる12個のマメ科牧草植被率を推定するAIモデルを作成した。推定値と画像の真値(画像を手で塗り分けた時の植被率)を比較した結果、InceptionV3を用いたI-01モデルの推定精度が最も高かった(平均絶対誤差 = 0.50%)。このAIモデルは撮影時にブレが発生した画像でも再現性が高く、必ずしもInceptionV3がブレ画像に不向きなAIアーキテクチャではないことが示唆され、RCの植生推移を効率的かつ高精度に評価できた。
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