研究課題/領域番号 |
21K05570
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
後藤 新悟 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹茶業研究部門, 上級研究員 (60433215)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 細胞質雄性不稔 / ファインマッピング / 稔性回復遺伝子 / 細胞質雄性不稔性 / PPR / カンキツ / CMS / Rf / ミトコンドリア / DNAマーカー選抜 / 雄性不稔性 / ゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
カンキツにおいて種なし性は食べやすさを決める重要な形質であり、その主な要因のひとつが雄性不稔性(花粉を作れなくなる性質)である。本研究課題代表者は、カンキツにおいては、ミトコンドリアに雄性不稔性の原因となる遺伝子が存在し、核側に存在している稔性回復遺伝子を持つか、持たないかによって雄性不稔性が決まることを明らかにしてきた。さらに、稔性回復遺伝子が存在している大まかな場所を見つけ、有力な候補遺伝子を見つけることができた。そこで、本研究課題ではこの有力候補遺伝子が本当に稔性回復遺伝子かどうかを検証していく。また、ミトコンドリアに存在している雄性不稔性原因遺伝子についても探索をおこなう。
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研究実績の概要 |
「ファインマッピングによる稔性回復遺伝子の同定」について、最終的に19の交配集団からなる983実生のジェノタイピングを終了し、MS-P1領域を挟むSSR00220-4とSSR00432-1間で組換えを起こしていた実生を17系統選抜することができた。また、これら系統すべての葯のサンプリングを完了させており、順次、雄性不稔性の評価を進めている。 前年度までに、HT1ハプロタイプ(non-functional restorerof-fertility)ホモに持つKO14とHT6ハプロタイプ(functional restorerof-fertility)ホモに持つ口之津51号とのロングシークエンシングデータの比較解析において、2つの候補遺伝子周辺に欠損が確認されていた。さらに、データ解析を進めたところ、2つの候補遺伝子のORFにおいても欠損が確認された。これら候補遺伝子がどちらか片方、もしくは両方が稔性回復遺伝子であることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
MS-P1領域を挟む2つのマーカー間で組換えを起こしていた実生を17系統選抜することができ、これらの雄性不稔性評価も進んでいる。また、HT1ハプロタイプにおいて2つの候補遺伝子のORFに欠損が生じていることも明らかになっていることから、稔性回復遺伝子の同定に向けて確実に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
MS-P1領域内にマーカーをデザインし、選抜された17系統のジェノタイピングを進める。また、それらの雄性不稔性評価も合わせて行い、ファインマッピングを進めていく。 ロングリードシークエンスデータを用いて2つの候補遺伝子のORFに欠損があることが示唆されたが、この欠損はPCRとシークエンスを用いて、確認していく。
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