研究課題/領域番号 |
21K05580
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪府立大学 (2021) |
研究代表者 |
塩崎 修志 大阪公立大学, 大学院農学研究科, 准教授 (10235492)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 黒色系ブドウ / 果皮色 / アントシアニン / trans-2-hexenal / 有袋栽培 / 露地栽培 / 果皮着色 / 袋掛け栽培 / 包含体 / 着色 / 温暖化 / ブドウ / トランス2ヘキセナール |
研究開始時の研究の概要 |
気候温暖化による黒色ブドウの果皮の着色不良を解決するため,着色促進に効果を示す天然の緑葉揮発成分であるtrans-2-hexenalを用いて,袋かけ栽培においても除袋せずに着色を制御できる技術開発を目標とする。そのため,trans-2-hexenalの最適な処理濃度,処理時期および取り扱い性や揮発性を制御するための包含・包接体などの調製方法ならびに処理に適した袋の種類や材質を検討する。
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研究成果の概要 |
緑葉揮発成分であるtrans-2-hexenalを多糖類のキサンタンガムやシリカゲルであるサイリシアに包含させる最適条件を明らかにした.シリカゲル包含体は,長期保存が可能で,キサンタンガムより実用的な包含剤である.高温下で着色不良を起こしやすい巨峰を試料とし,trans-2-hexena包含体により袋掛けした露路栽培の巨峰果実の袋内で,trans-2-hexenalを気浴処理したところ,果汁の糖度や酸度に影響することなく,果皮のアントシアニン蓄積を促進できることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昆虫などに食害されることにより植物が放出する防御応答物質であり,植物に外生処理した場合に高温耐性を付与することができる緑葉揮発物質の一種であるtrans-2-hexenalに,ブドウ果皮のアントシアニン蓄積を促進する効果が初めて確認された. 本研究成果は,過度な気候温暖化により引き起こされる黒色系ブドウの果皮の着色不良に対して果実袋内に投入することにより着色を制御できる技術の基礎を提示し,農業従事者の減少により栽培管理の省力化が求められている現代に即した,有用な栽培管理技術に発展しうる.
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