研究課題/領域番号 |
21K05608
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
松下 陽介 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 植物防疫研究部門, チーム長 (00414665)
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研究分担者 |
孫 建強 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業情報研究センター, 主任研究員 (90838624)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ウイロイド / 病徴予測 / ゲノム / ジャガイモやせいもウイロイド / トマト / RNAサイレンシング / アルゴリズム / PSTVd / クラスタ / 病原性 / small RNA / 宿主植物 / 病徴 / 予測モデル |
研究開始時の研究の概要 |
ウイロイドが宿主植物に感染すると、ウイロイド由来の 21-24 塩基のsmall RNAが発生する。これらが宿主植物の一部の遺伝子の mRNA に相補的に結合し、そのmRNAを切断することでサイレンシングを誘発し、発病することが指摘されている。そこで本研究では、ウイロイドと宿主植物のゲノム配列の両方に着目し、ウイロイドの病原性を予測するアルゴリズムを開発し、ウイロイドの病原性の説明に試みる。ここでは、トマトに対するジャガイモやせいもウイロイド(PSTVd)の病原性(無毒・弱毒・強毒)を予測するアルゴリズムを開発する。
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研究成果の概要 |
ウイロイドは分離株と宿主植物種の組み合わせにより、無病徴から強毒まで様々な症状を示す。我々は教師なし機械学習を用いて、トマトにおけるジャガイモやせいもウイロイドによる病徴の程度を予測するアルゴリズムを開発した。このアルゴリズムはサイレンシング機構を模倣し、ウイロイドと宿主植物のゲノム配列を用い、ウイロイドの短い断片の宿主植物ゲノムへのアラインメント、アラインメントカバレッジの計算、UMAPとDBSCANを用いたカバレッジに基づくウイロイドのクラスタリングを実行した。接種実験により、このアルゴリズムの有効性が確認できた。このアルゴリズムは様々なウイロイドと植物の組み合わせに適用可能である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発したアルゴリズムは、データベースで公開されているウイロイドのゲノム情報と宿主植物であるトマトのゲノム情報を利用し、ウイロイドが感染した時に生じる短い塩基をコンピュータ計算で予測し、学習データを利用してウイロイドの病原性を予測できる。将来的には、本アルゴリズムを利用して、トマト以外の様々な重要作物とウイロイドの組み合わせに対し、ウイロイトが感染した時の病徴レベルを予測することが可能となることが期待される。
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