研究課題/領域番号 |
21K05632
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
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研究機関 | 広島修道大学 (2022-2023) 東京大学 (2021) |
研究代表者 |
岡西 政典 広島修道大学, 人間環境学部, 助教 (70639278)
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研究分担者 |
藤田 敏彦 独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 部長 (70222263)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 系統 / 分類 / 集団遺伝 / MIG seq / クモヒトデ類 / 博物館標本 / 古標本 / ニシキクモヒトデ / 進化 / 海産無脊椎動物 / 棘皮動物 / 海洋保全 / 分子系統解析 / 次世代シーケンサー / MIG-seq / MIg-seq / 潮下帯 / クモヒトデ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、インド―西太平洋海域に生息する小型の海産無脊椎動物である,ニシキクモヒトデ(Ophiothela danae)について,50年前より国立科学博物館(科博)に保管されている日本産の過去の標本と新規採集標本のDNA配列の比較を行う.次世代シーケンサー(NGS)を駆使し、MIg-seq解析を行い、各時代・各地域の個体群の遺伝的多様性の変化とそれに影響を与えた環境要因を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、1975~2021年に日本各地と東南アジアから収集された313個体のニシキクモヒトデの標本を対象に、MIG seq解析を用いて集団遺伝学的研究を行った。エタノール保存の標本からはホルマリン保存の標本よりも多くの遺伝情報が得られ、新しい標本ほどその傾向が強いことが判明した。解析結果よりから、生息地が北東に位置するほど遺伝的多様度が高く、ニシキクモヒトデの分布の中心が温帯域であることが認められた。本研究から、MIG seqにおける博物館のクモヒトデ標本析の有用性が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
温暖化やそれに伴う気候変動は,生物の地理分布とその遺伝構造の関係に影響を与えていると考えられる.このような遺伝構造の変遷の解明は,生物多様性の維持に直結する重要な課題といえるが,地球の生命圏の約9割(面積)を占める潮下帯以深の生物に関するこのような研究は少ない.本研究では,これまでにモニタリングが難しかった潮下帯以深に生息する生物の標本を用いることにより,過去から現在までの海洋生物の遺伝構造の変化の理解を進めることに貢献した.
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