研究課題/領域番号 |
21K05669
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
松岡 真如 三重大学, 工学研究科, 准教授 (50399325)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 光学リモートセンシング / 影の補正 / 森林の三次元モデル / 航空機レーザスキャナ / Sentinel-2 MSI / Himawari AHI / Sentinel-2/MSI / Himawari/AHI / リモートセンシング |
研究開始時の研究の概要 |
光学リモートセンシングでは、樹木の本当の反射率を観測できていない。その原因は樹冠や地形によって生じる影である。同じ森林が場所や時間によって異なる反射率を示すため、データから樹種や成長量などの情報を抽出する精度が低下している。この研究では、航空機レーザスキャナで得られた三次元情報を用いて、衛星で観測された反射率から影を除去する手法を開発する。森林の三次元構造と放射伝達モデルを用いて、衛星観測時の影をシミュレーションする。これを観測された反射率と比較して影の影響を定量・補正する。この研究を通じて、林相や成長量などの精度を向上させられる正確な反射率データを高精度かつ広範囲に生成する手法を確立する。
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研究成果の概要 |
人工衛星データを用いて森林の解析を行う際、地形や樹冠によって生じる影が精度を低下させる。本研究では、航空機レーザスキャナで取得した森林の三次元構造を用いて、衛星で観測した反射率から影を除去する手法を開発した。航空機レーザスキャナと地形モデルから算出した、日照率、樹冠の厚さ、地形に関わる変数からなるモデルを構築し、衛星データに適用した。その結果、既存の影補正手法に見られた冬季の反射率の低下が抑えられ、より高精度の補正結果が得られた。また、本研究では静止軌道衛星と極軌道衛星のデータを重ねるためのオルソ補正の手法を構築し、ひまわり8号のデータに適用して位置のずれを定量的に評価した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、ドローンや航空機を用いた写真測量やレーザスキャナなど、森林の三次元構造を取得する方法が普及してきた。本研究は、そのような新しいデータを活用することで、リモートセンシングによる森林の解析精度を向上させる研究であり、地球環境問題の解決や、林業の効率化に貢献するものである。また、静止軌道と極軌道衛星を重ね合わせる手法は、学術的な新規性は低いが、多くの研究者・技術者への手法の普及を狙って論文にまとめた。現在、第三世代の静止軌道衛星が各国で運用されており、そのデータ処理への貢献を期待している。
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