研究課題/領域番号 |
21K05711
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
重藤 潤 広島大学, 未来共創科学研究本部, リサーチ・アドミニストレータ― (70570852)
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研究分担者 |
堤 祐司 九州大学, 農学研究院, 教授 (30236921)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 植物ペルオキシダーゼ / リグニン / 抗酸化活性 / 人工リグニン / 生物活性 / 抗SOD様活性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、(工業リグニンを起点とした従来のアプローチとは異なり、)リグニンモノマーを起点としたアプローチ、すなわち様々な生物活性を有するリグニンをin vitroで人工的に合成し、その活性構造、化合物を明らかにすることで、リグニンの有する生物活性が発現する機序解明の突破口を開く。さらに得られる知見(活性の種類、活性値、単離・製造法等)に基づき、ヘルスケア分野における利用方法の提案、確立を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究では、様々な生物活性を有するリグニンをin vitroで人工的に合成し、その活性構造、化合物を明らかにすることで、リグニンの有する生物活性が発現する機序解明を目的とした。リグニン様重合物を産生可能なCWPO-Cの組換えタンパクを用いて作製した重合産物はSuperoxide dismutase(SOD)様活性を有することが分かった。さらに、狭義に活性酸素とされている「一重項酸素」、「スーパーオキサイド」、「過酸化水素」、「ヒドロキシラジカル」の4種類の消去能を測定したところ、全ての活性酸素種の消去能を持つことが示され、生物活性のうち、少なくとも抗酸化活性を有することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究代表者はこれまでにリグニン重合に関与する植物ペルオキシダーゼを同定し、それら組み換えタンパクを用いて、リグニンモノマーから天然リグニンと分子量分布が似たリグニン様ポリマー/オリゴマーの合成に世界で初めて成功している。本研究によって、当該ポリマー/オリゴマーが抗酸化活性を有することが明らかとなり、リグニン様ポリマーの生物活性を解析することで天然リグニンの有する抗酸化活性の正体を追求するアプローチの有効性が示された。
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