研究課題/領域番号 |
21K05715
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
細谷 隆史 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (40779477)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | リグニン / 自動酸化 / 低分子化 / ケミカル生産 / バニリン / 反応機構 / 木質バイオマス / 有機イオン / 包摂カチオン |
研究開始時の研究の概要 |
分子状酸素による自動酸化反応をベースとしたリグニンの化学変換は、その環境適合性からリグニンの有望な低分子化技術として注目されている。しかしながら、自動酸化をベースとしたリグニン変換における基礎である、酸化過程における分子機構は十分に解明されてるとはいえないのが現状である。本研究では、応募者の専門とする実験と理論計算を駆使した化学反応機構の解明をバックグラウンドとし、自動酸化の機構解明に適切なリグニンモデル化合物の自動酸化機構の解明を行う。
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研究成果の概要 |
アルカリ水溶液中での分子状酸素によるリグニンの酸化分解は、すでに工業化されている有望なリグニンの低分子化法である。本研究は、自動酸化条件におけるリグニンの分解機構を、特にバニリンの生成機構に着目して解明した。種々のリグニンモデル化合物を用いた検討により、リグニン中の中間ユニットからのバニリン生成機構の詳細と、フェノール性末端ユニットからのバニリン生成経路の概要を明らかにすることに成功した。また、前者の反応を制御する手法の開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リグニンの自動酸化条件における反応機構は、これまでパルプ漂白の観点から調べられていたが、バニリン生産を始めとするリグニン低分子化法の観点からはほとんど検討されてきていなかった。本研究は、この未踏部分に足を踏み入れるものであり、学術的新規性を有している。また、リグニンの低分子化は、生物資源由来の芳香族化合物の工業的生産を実現するうえで不可欠な技術であり、化学工業との関連から本研究の社会的意義も大きいといえる。
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