研究課題/領域番号 |
21K05721
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 長野県林業総合センター |
研究代表者 |
増野 和彦 長野県林業総合センター, 特産部, 技師 (50450820)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ナメコ / 味認識装置 / 味分析 / 美味しいきのこ生産 / 優良育種素材 / 味の数値評価 / 味の見える化 |
研究開始時の研究の概要 |
ナメコは、我が国の主要な栽培きのこである。しかし、食材であるにもかかわらず、これまで「味」をほとんど考慮せず生産技術の開発が進められてきた。 本研究では、将来的に、味を指標にした子実体を生産して、客観的評価のために味認識装置による味分析を実施し、得られたデータをもとに散布図を作成することで、野生株の味の地域間差の「見える化」を試みる。また、得られた数値をもとに、味に特徴のある菌株の選定を図る。これにより得られた成果は、味を指標にしたナメコの品種および生産技術の開発を促進してナメコの消費拡大に寄与し、ひいては、きのこ産業の活性化を促すものである。
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研究成果の概要 |
本研究では、美味しいナメコ生産への道を開くための技術的な基盤の構築を目指し、味認識装置による味の数値評価、いわゆる「日本産ナメコの味の見える化」によって味に特徴のある優良育種素材の選定に取り組んだ。その結果、日本国内から採取した野生株から美味しいナメコの優良育種素材5系統を選抜した。次に、旨味値、苦味雑味値、旨味コク値を用いて主成分分析を行い、その結果を図示して菌株間の味の特徴を分けることができた。さらに、これらを基に考察したところ、ナメコの味に一定の地域間差が認められ、評価基準である「苦味雑味値が小さく旨味値が大きい」に最も適合する菌株の比率が高い県は石川県であることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
味認識装置による味分析によってナメコの味を客観的に評価するための数値評価法を開発し、日本国内から採取した野生株から優良育種素材を選抜した。また、この手法によってナメコ野生菌株の採取地によって味に地域間差があることを明らかにした。これらによって、日本の代表的な栽培きのこナメコについて、美味しいきのこ生産技術への道を開き、消費拡大に貢献することができる知見が得られた。さらに、ブランド化した高級ナメコ生産のための基準を提示することができた。
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