研究課題/領域番号 |
21K05788
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 日本獣医生命科学大学 |
研究代表者 |
倉田 修 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 教授 (90277666)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | リンパ組織 / 脾臓 / 抗原提示細胞 / T細胞 / 魚類 / ヒラメ / ワクチン / 誘導性リンパ組織 / 抗原提示 / 免疫組織化学 |
研究開始時の研究の概要 |
獲得免疫の起点となる抗原提示細胞とヘルパーT細胞の接触の場(免疫微小環境)を魚類(ヒラメ)の脾臓内で探し出す。魚類脾臓の組織構造は哺乳類と大きく異なることから、魚類は特有の免疫微小環境を持つことが予想される。本研究では、ヒラメ血管内に注入した異物を捕食するMHCクラスⅡ陽性細胞(抗原提示細胞)とヘルパーT細胞を組織切片上で同時に可視化し、ヒラメ脾臓における免疫微小環境を明らかにする。
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研究実績の概要 |
尾部血管より異物(カーボン粒子およびホルマリン不活化Streptococcus iniae)を注入された試験魚の脾臓における抗原提示細胞およびT細胞の動態を解析し、魚類脾臓の免疫微小環境を明らかにする。2022年度までに、異物注入により、リンパ球を主体とする細胞集族(Lym A)および単核細胞を主体とする細胞集族(Mono A)が脾臓内に出現し、特にLym Aでは抗原提示細胞(MHCクラスⅡ陽性細胞)とT細胞(ZAP-70陽性細胞)の接触が確認されたことから、Lym Aが抗原提示を担う免疫微小環境であることが示唆された。 Lym Aはメラノマクロファージセンター、細動脈およびMono A周囲に出現することから、これらの構成細胞が脾臓の免疫微小環境の構築に関与している可能性が考えられた。ワクチン効果を示さない不活化Edwardsiella tardaの注入では、Lym Aの形成は確認されたが、Mono Aの形成は見られなかった。両異物(不活化S. iniaeおよびE. tarda)により誘導されるLym Aの特徴を調べることで、免疫微小環境構築へのMono A構成細胞の役割を探求することができるだろう。 1. T細胞と抗原提示細胞の接触 ヒラメMHCクラスⅡおよびZAP-70に対する免疫二重染色法を開発し、同一切片上における抗原提示細胞とT細胞の局在を調べた。不活化S. iniaeの注入により形成されたLym Aでは、両細胞の接触が確認され、抗原提示が行われていることを示唆した。 2. 異物の違いによる脾臓組織変化の違い 異物の種類により脾臓に出現する組織変化に違いが見られた。ワクチン効果を持つ不活化S. iniaeの注入ではLym AおよびMono Aが形成されたが、ワクチン効果のない不活化E. tardaの注入ではLym Aのみが形成された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2年間の研究により、抗原提示を担う免疫微小環境は異物接種に誘導されることを明らかにできた。最終年度では、遺伝子発現解析により、Lym Aを構成するT細胞の特徴について調べる予定であり、当初の計画を達成できる見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
1. Lym Aが誘導される時期の脾臓におけるT細胞関連遺伝子の発現状態を調べ、誘導されるT細胞のサブセットについて考察する。 2. 優位に発現しているT細胞マーカー遺伝子を標的としたin situハイブリダイゼーションを試み、Lym A内の細胞分布を特定する。
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