研究課題/領域番号 |
21K05797
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41010:食料農業経済関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
李 哉ヒヨン 鹿児島大学, 農水産獣医学域農学系, 教授 (60292786)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 有機農業 / イタリア / フードアプライチェーン構造 / LFSC / SFSC / サプライチェーン / Bio - district / 持続可能性 / 有機食品 / 市場構造 / LFSCs / SFSCs / 重層的構造 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,イタリアでは,LFSC(long food supply chain)とSFSC(short food supply chain)の両立(二重構造)が有機農業・食品市場の拡大・成長を導く重要な要因であるという視点に立ち,各々のチェーンに展開するチェーンアクターが果たすべき役割や取引をめぐるアクター間の関係性にどのような特徴と相違点があるのかを明らかにするものである.その上で,日本の有機農業・食品市場の拡大・成長に貢献しうるフードチェーン再構築への要求に応じ、「慣行食品並みの効率性」と「経済合理性を超えた理念」を両立できるサプライチェーンの具体的なデザインに必要な情報や示唆を整理する.
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研究成果の概要 |
有機農業の拡大のためには,既存の慣行農業を営んでいる生産者の多くを有機農業に転換させることが欠かせない.イタリアにおける有機食品が展開するFood Supply Chainの構造分析の結果,有機農業の取組面積の拡大を刺激するためには,有機食品に特化したLong Food Supply Chain(LFSC)の構築が有効な手段であることを確認した. しかしながら,LFSCは小規模農業生産者を包摂しにくいチェーン構造となっているために,これら生産者の安定した販路確保に貢献しうる, Short Food Supply Chain(SFSC)の構築が欠かせないことを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本では「生物多様性の保全」や気候変動に対応した「カーボンニューチュラール」を目指し,「みどりの食料システム戦略(2019)」において,2050年までに有機農業の取組み面積を100万ha(全農地面積の25%)に拡大する目標を掲げている. 本研究は、これまで注目されなかった,イタリアにおいて有機食品が展開するフードサプライチェーンが有機農業の拡大プロセスにどのように関与しているのかを明らかにした上で,日本の有機農業の拡大に貢献しうる政策手段として取りまとめている.
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