研究課題/領域番号 |
21K05828
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
多田 明夫 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (00263400)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Horvitz-Thompson推定量 / BCRE / 10年平均年河川負荷量 / 低頻度 / 長期モニタリング / 年単位LQ式 / 長期 / モニタリング / 水質 / 低頻度データ / 長期データ / 面源負荷量 / 土地利用 / 不偏推定 / 原単位 |
研究開始時の研究の概要 |
様々な土地利用から構成される河川流域(集水域)から発生する(年単位の)汚濁物質量の推定は容易ではない。この数値は湖沼や内湾などの水域での水質汚濁対策のための基礎数値である。これまで土地利用・人口産業規模毎に定められた汚濁負荷発生強度に相当する原単位がこの値の推定に用いられたきたが,依然問題が多い。本研究では,多くの流域や河川で年流量データが入手可能なことから,近年研究代表者らにより開発された面源負荷量の不偏推定法を用いて,原単位法の抱える問題を解決しうる,低頻度の観測データに基づく,より現実的で合理的な年間汚濁負荷量の推定法の開発を行う。
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研究成果の概要 |
河川の年間負荷量は点源と面源から排出され,後者は土地利用と関連している。土地利用と河川負荷量の関係を,多くの国のモニタリングで採用されている長期の月1度の低頻度水質モニタリングデータと日流量データから,Horvitz-Thompson推定量とRating Curve(RC)法に基づいて,統計的に適切かつ従来よりも高精度に推定する方法を開発した。 この開発手法を用いて,多様な土地利用構成比を持つ複数の流域に対して,年単位RCのパラメータや平均水質濃度を土地利用構成比から推定する方法を開発した。概ね偏りの少ない推定結果が得られたが,推定値の不確かさが未だ大きいという課題も残された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで,多くの国で採用されている月1度程度の低頻度の水質モニタリングデータから,年単位の河川を流下する物質量や水質濃度を偏りなく精度良く推定する手法が開発されていなかった。本研究はこの手法を開発し,多くの水質モニタリング地点での長期データを利用することで精度の高い推定を実現した。この推定法に基づき,日本と米国の複数流域のデータから土地利用と年単位の流量と河川流下物質量の関係式や,河川水質濃度を偏りなく推定する方法も開発した。推定精度に改善の余地があるが,これらの方法は人間活動が水環境に与える影響の定量評価と水質管理に利用することができる。
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