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観測孔孔底より深部の塩淡境界の変動を検知する高感度省力的観測手法開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K05839
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

中里 裕臣  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, グループ長 (00373225)

研究分担者 白旗 克志  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, 上級研究員 (10648281)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2022年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード地下水 / 塩淡境界 / 電気探査 / 比抵抗モニタリング / 淡水レンズ / 時系列探査 / 地下水利用
研究開始時の研究の概要

沿岸域の地下水は、帯水層(水を含む地盤)内の浅層に淡水、深層に塩水が分布しており、井戸から淡水を揚水すると深層の塩水が上昇し、井戸内が塩水化して利用できなくなる。これを避けるには、塩水が井戸に到達する前に揚水を停止し、回復を待つことが有効だが、揚水中の塩水の上昇度を測定するための有効な手法はこれまでなかった。本研究では、地盤の比抵抗を測定する電気探査法を応用し、井戸近傍で塩淡境界を貫かない観測孔内に電極を設置して観測孔孔底より下方の塩淡境界の変動に対する測定値の変化が最大となるように電極配置を最適化することによって、帯水層内の塩水の動きを高感度かつ省力的に遠隔検知する観測手法を開発する。

研究実績の概要

沿岸域で淡水地下水を利用する際には揚水により下層の塩水地下水を引き込まないように塩淡境界の変動を把握する必要があるが、塩淡境界を貫く観測孔では揚水中に塩水地下水が上昇し、塩淡境界変動が正確に把握できない課題がある。このため、電気探査手法を応用し、観測孔内の塩水変動の影響を低減しつつ、観測孔外の帯水層中の塩淡境界変動を検知する手法開発を行った。令和3年度は地表送信+孔内受信電極配置による塩淡境界変動に対する探査感度を2次元地盤モデルで解析し、塩淡境界を挟む受信電極配置によって孔内水の電気伝導度変化及び地下水位変動に対してよりも帯水層中の塩淡境界変動に対する感度が大きくなることを明らかにした。試験地とした沖縄県多良間島では、賦存する淡水レンズ下限の塩淡境界の上下に孔底を持つ観測孔の組が利用できる島の北西部、北東部、南西部の3エリアを選定し、塩淡境界の揚水試験時変動、潮汐変動及び季別変動を対象に開発手法によるモニタリングを令和3、4年度に行った。その結果、孔内水の深度別電気伝導度は約12時間周期の潮汐変動を示すのに対し、塩淡境界を挟む受信電極探査システムではこの変動は観測されず、2次元地盤モデルにおいて観測孔内の塩淡境界のみが変動する場合と一致する結果が得られた。3次元地盤モデルでは孔内電極付近の電位計算精度を上げるため細分割したところメモリ容量不足で必要な精度でのモデル計算ができなかったが、中里ほか(2003、農工研技報)では3次元的に局所的な比抵抗変化は2次元探査では過小評価されることを明らかにしており、地表送信+塩淡境界を挟む孔内受信電極配置により、孔内水の電気伝導度変化の影響を低減し、帯水層中の塩淡境界変動を検知したと考えられる。同様の探査結果は時期を変えても再現できたため、本成果については地下水塩淡境界変動の検知方法(特願2022-196721)として特許出願を行った。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 産業財産権 (1件)

  • [産業財産権] 地下水塩淡境界変動の検知方法2022

    • 発明者名
      中里裕臣・白旗克志・土原健雄・吉本周平・福元雄也
    • 権利者名
      国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2022-196721
    • 出願年月日
      2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2023-12-25  

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