研究課題/領域番号 |
21K05854
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41040:農業環境工学および農業情報工学関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
安保 充 明治大学, 農学部, 専任准教授 (00272443)
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研究分担者 |
藤井 紳一郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (10415739)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | apoplast / ROS / plant chip / monitoring / アポプラスト / 植物根 / モニタリング / アポプラストROS / ストレスモニタリング |
研究開始時の研究の概要 |
植物根アポプラストの活性酸素種(ROS)の経時的モニタリングにより,植物の生育状態の把握を試みる研究である。 モニタリング対象として,1) ストレス負荷なし: 恒常的放出型,2)エリシター刺激:一過的放出型,3) 塩ストレス,金属ストレス:阻害的 / 誘導的放出型を設定し,モニタリング結果を類型化する。 また,葉面など根以外の箇所へのストレス負荷やストレスの強度により放出プロファイルが変化するのかについても調べる。
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研究成果の概要 |
植物根のアポプラストROSの計測デバイスを開発した。PDMSポリマーに作製した流路に、植物根先端を置き、ROSと反応する蛍光プローブを流路に流し、蛍光顕微鏡で定点観測を行った。手法的には経時的な蛍光画像処理、またはマルチチャネル検出器での信号のモニタリングを行った。通常生育のダイズ幼根と、阻害剤でROS生成阻害時の植物個体との比較計測により、通常生育時の定常的なアポプラストROS放出が観測された。さらに、塩、重金属ストレスを付加し、負荷後30分の経時的変化を観測したところ、強塩ストレス、低塩ストレス、重金属ストレスで放出アポプラスト量の時間軸に対する異なるパターンが観測された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物のアポプラストROSを非侵襲的にモニタリングし、ストレスの種類・強度の違いによって、ROS量の経時的変化が異なることを示した。アポプラストROSの非侵襲的モニタリング例はほとんどなく、その応用例も少ない。伸長根端では細胞外の酸化還元酵素が複数発現しているが、その発現量や活性量を総合的に評価するには、アポプラストROSの直接計測が必要不可欠である。ストレス負荷後の短期応答(30-60分程度)・ストレスに対する訓化を、アポプラストROS量を指標にモニタリングできる可能性が示されたことは、学術的にも今後の植物栽培において新たな栽培指標として有意義であると考えられる。
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