研究課題/領域番号 |
21K05879
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 佐世保工業高等専門学校 |
研究代表者 |
松山 史憲 佐世保工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (30435482)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | マイクロバブル / プラズマ / 水処理 / 促進酸化 / 促進酸化法 / 液中放電 / 水質浄化 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、多発している自然災害や過疎地域の進行により、分散型汚水処理施設(浄化槽)の整備が急務とされる現状に対して、本研究では、独自設計の流体混合装置を用いたマイクロバブルとプラズマを融合する促進酸化法を利用した低炭素小型浄化槽システムの確立を目指している。具体的には、処理水内を流動中の微細気泡群気液界面におけるプラズマ生成条件(印加電圧・電流、溶液ph、気泡径・量)と分解処理速度の関係性を実験的に明らかにし、難分解性モデル有機物質の分解処理効率向上と反応制御に挑む。
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研究成果の概要 |
本研究では、家庭用を想定した小型浄化槽の低炭素化を実現するために、独自設計の流体混合器を用いたマイクロバブルとプラズマを融合した促進酸化法を提案し研究を行ってきた。その結果、放電部の電極形状はエッジとその数を増やすことが有効であること、印加電圧よりもパルス数が酸化処理へ優位に働くことが分かった。また、処理液に人工海水を用いた場合、電気伝導率が増加することと発生する気泡径が小さくなることから、水道水の場合に比べて2倍程度高い電圧を印加しなければプラズマ生成に至らないことが明らかとなった。さらに、供給気体については、アルゴンガスのみならず空気においても、60分の処理で酢酸の分解が確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
家庭用100 vコンセントから駆動可能な本プロセスは、従来の促進酸化法に比べて安価で容易に導入できるため、低炭素社会を推進する上で有用性が高い。また、反応が溶液中のオンサイトで実現・完結するため安心で処理性能が高く、普及と整備が望まれている浄化槽を始めとした小規模な排水処理への応用が可能である。また、殺菌・脱色効果も同時に認められるため、有機物分解のみならず多方面への応用が期待される。さらに、液中の気泡群へのプラズマ形成において、電極の形状やパルス電圧の印加方法、溶液のphや供給気体の違いによる酸化処理へ及ぼす影響は、本システム設計の指針となる。
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