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健全な消化管発達の基盤となるウシ反芻胃の幹細胞ニッチの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K05900
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分42010:動物生産科学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

鈴木 裕  北海道大学, 農学研究院, 助教 (10793846)

研究分担者 芳賀 聡  東北大学, 農学研究科, 准教授 (90442748)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードウシ / 反芻胃 / 組織発達 / 細胞増殖 / 組織内微小環境 / ルーメン上皮細胞 / 制御因子 / 子牛 / 発達成長 / 組織幹細胞
研究開始時の研究の概要

ウシの栄養獲得の要である反芻胃は、出生後の子牛の時期に急速に組織が形成される。このような反芻胃の発達は胃内で生じる短鎖脂肪酸(SCFA)の刺激により引き起こされるが、その標的細胞や作用機序は明らかとなっていない。申請者はこれまでに反芻胃上皮において組織幹細胞と考えられる細胞群を発見しており、反芻胃発達における細胞の増殖源であることが示唆される。組織幹細胞の増殖は周辺の微小環境(幹細胞ニッチ)により制御されることから、SCFAは幹細胞ニッチを調節する可能性が考えられる。本研究は幹細胞ニッチという新たな視点に着目することで、SCFAにより誘導される子牛の反芻胃発達の機序の解明を目指す。

研究成果の概要

ウシの栄養獲得の根幹を担う反芻胃は、固形飼料の採食や離乳に伴い急速に発達するが、その詳細なメカニズムは明らかではない。先行研究から反芻胃の上皮基底層に増殖細胞が局在することが明らかとなり、本研究では組織内微小環境(ニッチ)がその細胞機能を制御する可能性を検証した。レーザーマイクロダイセクション(LMD)により単離した上皮基底層をmRNA-Seq解析し、細胞外マトリックスや成長因子が基底細胞の増殖を制御する可能性が示唆された。これらの因子の作用は、培養細胞においても検証された。本研究から、反芻胃上皮基底層の微小環境を構成する一部の因子が、基底細胞の増殖を制御する可能性を明らかにした。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は組織内微小環境という新しい視点を通じて、ウシの消化機能の中心的な役割をもつ反芻胃の成り立ちに迫る試みであった。LMDを使用した解像度の高い解析により、基底層に局在する増殖細胞を制御する因子を新たに見出した。この結果は、詳細が明らかではなかった反芻胃の発達機序の一端を明らかにする知見であったといえる。今後、短鎖脂肪酸と基底層微小環境の関係性をより詳細に明らかにできれば、反芻胃の発達を補助する物質の探索に応用することができ、ウシの効率的な栄養獲得を促進する技術開発シーズをもたらすことができると考えられる。

報告書

(4件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 子牛のルーメン組織発達における増殖細胞群の寄与2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木裕,林英明,芳賀聡,小池聡,小林泰男
    • 学会等名
      日本畜産学会第129回大会(一般発表)
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] ウシ反芻胃における幹細胞探索の試みと組織発達における役割2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木裕
    • 学会等名
      日本畜産学会第129回大会(パラレルシンポジウム)
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-01-30  

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