研究課題/領域番号 |
21K05912
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
ソムファイ タマス 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (90547720)
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研究分担者 |
原口 清輝 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (10324576)
菊地 和弘 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, グループ長補佐 (20360456)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | ブタ卵子 / ブタ接合体 / ガラス化保存 / DNA二本鎖切断 / ゲノム編集 / OCT4 / CD46 / 胚盤胞発生 / DNA修復機能 / ブタ / 卵子 / DNA修復 |
研究開始時の研究の概要 |
ブタ卵子や受精卵の超低温ガラス化保存技術は、改良増殖や遺伝子資源の保存の面から非 常に重要である。しかし、ブタ卵子をガラス化保存した場合の、発生能の低下やその原因については不明な点が多く残されており、医学研究において急速に重要性が高まっているゲノム編集技術の材料の提供手段として利用されるには至っていない。本研究では、ゲノム編集技術にも関連が深いDNA損傷修復機能に注目し、ガラス化保存がブタ卵子・受精卵にもたらすDNA 損傷とDNA修復機能が卵子のステージにどのように依存しているのかを明らかにし、ガラス化保存後のブタ卵子・受精卵を利用したゲノム編集胚を作出する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、ブタのガラス化卵子および受精卵(接合子)のDNA損傷と胚発生の結果を相関させ、その結果を反映させてガラス化卵子や受精卵からゲノム編集された胚を作製する技術を初めて確立することである。ガラス化により未成熟卵卵子のDNA二本鎖切断レベルが大幅に増加したが、受精卵では増加しなかった。ガラス化未熟卵子では胚の発生能が低下するが受精卵では影響を受けず、さらに、ガラス化受精卵へ電気穿孔によるCRISPRcas9を使いOCT4またはCD46遺伝子あるいはその両方をノックアウトしたところ、ガラス化受精卵の20%以上が胚盤胞に発生しゲノム編集の有効性はすべての実験区で90%以上であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、卵子の超低温保存がその後の胚発生に及ぼすDNA損傷と修復のレベルに関する新たな知見を提供し、今後の家畜やヒトにおける遺伝子バンク技術の向上に貢献するものである。さらに、このプロジェクトで確立されたガラス化技術とゲノム編集技術は、ヒトの生物医学研究に使用されるゲノム編集モデルブタの生産を強化する事が可能となる。
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