研究課題/領域番号 |
21K05916
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
森 崇 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (40402218)
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研究分担者 |
酒井 洋樹 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (40283288)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | microRNA / RNase rasistance / angiosarcoma / 血管肉腫 / DDS / マイクロRNA |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らはイヌ血管肉腫細胞株に対して増殖を抑制するmicroRNA (miRNA) であるmiR-214を見出した。さらに化学修飾を行うことでmiR-214にRNase耐性を得た。 本研究では、イヌ血管肉腫腹腔内播種モデルマウスおよび血管肉腫自然発症犬に対して RNase耐性miR-214を投与し、血管肉腫治療効果について検討する。 イヌ血管肉腫はヒト血管肉腫と類似しており、ヒト血管肉腫細胞株でもmiR-214について発現低下を認めたことから、ヒトの血管肉腫の新たな治療法としても展開が期待できる。 また、今回用いた化学修飾法は他のmiRNAにも応用できる方法であり、miRNAの化学修飾法についても極めて有用な研究となり得る。
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研究成果の概要 |
mature miR-214よりも高いヌクレアーゼ耐性を示す合成miR-214(miR-214/5AE)の抗腫瘍効果を、犬血管肉腫(HSA)モデルマウスを用いて検討した。miR-214/5AEを腹腔内投与したマウス(5AE群)は、腹腔内播種の数が有意に少なかった(数の中央値:72.5対237.5;p<0.05)。5AE群は、非特異的miR群に比べて、p53と切断型カスパーゼ3の発現が増加し、Ki-67陽性細胞の割合が有意に低かった。これらの結果により、miR-214/5AEの腹腔内投与がアポトーシスを誘導し細胞増殖を抑制することにより、HSAモデルマウスにおいて抗腫瘍効果を示すと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RNA製剤開発におけるハードルのひとつは,生体内でのRNaseによる失活である。本研究で人工合成したmiR-214/5AEはRNase耐性を示すことから,生体内投与による効果が期待される。本研究で用いるアミノエチル基およびO-メチル基による化学修飾およびPassenger鎖の 塩基配列の改変は、他のmiRNAにも応用可能である。そのため、本研究結果は他の疾患でのmiRNAを用いた治療に応用することができるため、その意義は大きい。
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