研究課題/領域番号 |
21K05924
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
正谷 達謄 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (70614072)
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研究分担者 |
西山 祥子 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (90817058)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | アカバネ病 / マウス / 病原性 / 神経系 / アカバネウイルス / 遺伝子操作 |
研究開始時の研究の概要 |
アカバネウイルス(AKAV)には、牛や山羊に異常産を起こす「通常型」ウイルスに加え、生後の仔牛に神経症状を引き起こす「生後感染型」ウイルスが存在する。これまで生後感染型AKAVの遺伝子操作系を行い、その病原性決定遺伝子の特定を試みてきたところ、生後感染型AKAVにおいては、他のブニヤウイルスで病原性決定遺伝子とされるNSs遺伝子が病原性に関与しないことが示唆された。本課題では、このユニークな生後感染型AKAVの病原性発現機構解明を目的とし、神経病原性を決定する蛋白質とアミノ酸領域を、遺伝子操作技術を駆使して特定する。さらに、病理学及び分子生物学的手法により、その病原性メカニズムの解明にも挑む。
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研究成果の概要 |
本研究は, 生後感染型AKAVのKM株およびFI株の全ゲノム配列を明らかにすることで, 生後感染型AKAVにおける遺伝学的基盤情報の蓄積に貢献した。また, 両株のリバースジェネティクス系を新たに確立し, これを駆使することで, オルソブニヤウイルス共通の病原性因子NSs遺伝子に非依存性の神経病原性を示す生後感染型AKAV株が存在することを初めて明らかにした。さらに, Vero細胞での連続継代を実施することで弱毒化ウイルスを作出し、この弱毒化に関与する3つのアミノ酸を特定できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アカバネ病は, アカバネウイルス(AKAV)によるウシ等の反芻動物の節足動物媒介疾病であり, 時に成牛に神経症状を起こし甚大な被害をもたらす「生後感染型」と呼ばれる病型が存在する。本研究では、生後感染AKAVの神経病原性に関わるウイルス因子の特定を目指した。本課題で得られた知見は新規ワクチン開発だけでなく、生後感染型AKAVを特異的に識別する遺伝子マーカーになりうる。
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