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内在性レトロウイルス由来RNA核外輸送タンパク質の生理学的機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K05930
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分42020:獣医学関連
研究機関自治医科大学

研究代表者

仲屋 友喜  自治医科大学, 医学部, 講師 (00713562)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード内在性レトロウイルス / HML-2 / 肝臓 / 組織特異的発現 / スプライシング / 核外輸送タンパク / がん / シグナル伝達 / 組織特異的 / 宿主-ウイルス相互作用 / 自然免疫 / 抗ウイルス作用 / 生理機能
研究開始時の研究の概要

これまで知られていなかった、内在性レトロウイルスが担う宿主機能についての詳細を解析し、宿主-ウイルス相互作用に関する知見を深める。特に、特定の内在性レトロウイルスが保有するRNA核外輸送タンパク質の機能について、生理学や免疫学的な観点から調べ、ウイルス学的知見を深めるに留まらず、新規創薬ターゲットの開拓など実用性の高い成果を目指す。

研究成果の概要

本研究では、ヒト内在性レトロウイルス(HERV)由来遺伝子の機能解析を行った。RecはHERVの一種であるHML-2がコードする核外輸送タンパク質であるが、HML-2(10q24.2)は、Recと類似の肝組織特異的選択的スプライシング産物(HML-2-X)を産生していた。正常肝組織で高発現を示したHML-2-Xの発現量は、肝がん組織では顕著に減少していた。さらに、HML-2-X導入細胞では、WNT/β-cateninシグナルを含むがんシグナル経路が阻害され、結果として増殖能と遊走能が抑制された。以上のことから、HML-2-Xは肝発がん・肝がん進展抑制機能を有していることが示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

ヒトゲノムには多数のHERVが組込まれているが、ほとんどのHERVの役割が明らかにされておらず、その解明が望まれている。また、近年、肝炎ウイルス感染に起因する肝がんは減少傾向にあるものの、肝炎ウイルス感染を伴わない肝がんが増加傾向にある。そのため、これらの予防と治療へ向けた、肝細胞のがん化機構に関する基礎研究の重要性が大きくなりつつある。本研究成果は、HERV由来遺伝子による肝がん抑制機構という、ウイルス学や進化学など基礎学術分野において、非常に興味深い新たな分子機構を提唱するものである。加えて、肝がんの予防法や治療法の発展に向け、新たな洞察を与えるものであり、臨床医学への応用が期待される。

報告書

(2件)
  • 2023 研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-01-30  

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