研究課題/領域番号 |
21K05948
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 熊本高等専門学校 |
研究代表者 |
吉永 圭介 熊本高等専門学校, 生産システム工学系BCグループ, 准教授 (30513238)
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研究分担者 |
大場 真己 東京農工大学, 農学部, 准教授 (30816559)
水谷 哲也 東京農工大学, 農学部, 教授 (70281681)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | インターナライズ / VeroE6 / セルパンニング / パラトープ解析 / 発現レベルの向上 / セレクション法の改良 / 凸面ライブラリの構築 / FIPV結合性クローン / ウイルス分離 / 分離困難ウイルス / スパイクアダプター法 / FIPV / Vero細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
ウイルス感染症の病態解明やワクチン開発において対象となるウイルスを分離・クローン化することが重要である。従来、ウイルスによって分離に用いられる細胞は異なるが、Vero細胞のように扱いやすい細胞で分離細胞を一本化できれば、分離工程を簡素化、標準化でき、分離困難ウイルスや受容体未同定ウイルスも分離可能になる。 本研究は、ウイルスとVero細胞それぞれに特異的に結合するアダプターを作製し、宿主の変換が可能かを検証することが目的である。そのために、1:Vero細胞に感染できないウイルスであるFIPVをモデルに、ヤヌス化LRR抗体で実際にアダプター分子を複数種類作製し宿主変換ができるかを検証する。
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研究実績の概要 |
令和5年度は、令和4年度に凹面ライブラリよりセレクションした、VeroE6に結合およびインターナライズするクローンについて、ファージミドDNAを抽出し塩基配列を解析した。塩基配列をもとに細胞への結合に関与するパラトープの特徴を明らかにした。各クローンのインターナライズする能力を評価するため、各クローンを提示したファージを調製し、VeroE6細胞に導入させた。導入されたファージを細胞内画分より回収し、大腸菌へ感染させることでタイターを計測したが、データのばらつきが大きく定量的な評価をすることができなかった。細胞導入後または回収の際にファージにダメージがあったためと考えられた。 凸面ライブラリより単離したFIPV結合クローンについて、ELISA法によりFIPV結合能を再評価した。結合能とアミノ酸配列との比較により、結合に関与するアミノ酸残基の特徴がわかり、今後2次ライブラリを作る際の重要な知見が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では年度内に、細胞にインターナライズするクローンの評価、凹面/凸面クローンのカップリング(ヤヌス化)、ヤヌス化後の結合能解析の予定であったが、諸般の事情によりヤヌス化まで到達できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
VeroE6へインターナライズするクローン(ファージ)を蛍光色素で標識し、VeroE6細胞へのインターナライズの様子を蛍光顕微鏡で観察し定量をおこなう。また細胞へのインターナライズがどの経路を用いているか各種阻害剤を使用して解析予定である。 FIPV結合クローンの凸面と、VeroE6インターナライズクローンの凹面を遺伝子レベルでカップリング(ヤヌス化)する。ヤヌス化後のクローンについて、FIPV結合能、VeroE6へのインターナライズを確認する。両性質を保持していた場合、FIPVをVeroE6に感染(または導入)させることが可能かを解析する。
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