研究課題/領域番号 |
21K05965
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
木村 久美子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究部門, グループ長 (30391444)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | バーチャルスライド / 牛呼吸器病症候群 / データベース / 病理組織学的診断 / 獣医病理 / 免疫組織化学 / WSI |
研究開始時の研究の概要 |
牛の呼吸器病症候群(BRDC)は,ストレス感作と複数の病原体の感染が複雑に絡み合って発生する牛の呼吸器障害の総称である。BRDCは病理組織学的所見も複雑となり,診断が非常に困難である。 本研究では,BRDCの病理組織学的診断精度の向上のために,病理組織像を比較できるデータベースを構築し,組織所見から類似疾病を検索する方法を開発する。また,組織標本はバーチャルスライドによるデジタル画像を利用することによって,全組織像を簡単に閲覧できるようにする。本データベースの活用により,BRDCの病理組織学的診断の標準化が見込まれる。
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研究成果の概要 |
牛呼吸器病症候群(BRDC)の病理組織学的診断精度向上のために,バーチャルスライド(WSI)を用いたデータベースを構築した。111症例352枚の組織標本をWSI化し,それぞれの画像に症例の詳細情報や病理組織学的所見等のメタデータを付与した。収集症例は壊死性肺炎,化膿性肺炎,肉芽腫性肺炎および間質性肺炎など様々で,関与する病原体の組み合わせも多岐にわたっている。症例は農研機構の専用サーバに保存し,検索システムを使って症例検索が可能である。また,SSL-VPN接続によって外部から閲覧することが可能である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バーチャルスライド(WSI)はデジタルデータとして病理組織標本全体を観察することができる。すなわち成書に掲載されている典型病変の切り取り画像とは異なり,一枚の切片上の多様性を確認することができる。牛呼吸器病症候群では複数の要因が様々に関与し,複雑な病変を形成していることからWSIを活用したデータベースの構築は,過去の様々な症例の病理組織像を比較することを可能にし,病理学的診断の効率化および標準化が可能になる。また,それぞれの画像に症例の詳細情報,病理組織学的所見および病原検査結果等がメタデータとして付与されているため,病理組織学的検査の学習用資料としても活用が可能である。
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