研究課題/領域番号 |
21K05992
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 公益財団法人実験動物中央研究所 |
研究代表者 |
何 裕遥 公益財団法人実験動物中央研究所, 動物資源技術センター, 室長代理 (90640772)
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研究分担者 |
伊藤 亮治 公益財団法人実験動物中央研究所, 実験動物応用研究部, 室長 (60425436)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ヒト化マウス / 腸内細菌叢 / 腸管免疫 / 無菌マウス / ヒト免疫系マウス / ヒト糞便移植 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫細胞の分化とその機能に対する腸内細菌叢の生理的な役割が明らかになり、様々な免疫疾患において腸内細菌叢の関与が指摘されているが、ヒト免疫細胞とヒト腸内細菌叢との相互作用を同一生体内で評価できる動物実験モデルの報告はない。 本研究では我々が保有する無菌飼育技術、ヒト免疫系マウス作出技術を駆使して、ヒト免疫系と腸内細菌叢を同時に再構築したデュアルヒト化モデルマウスを開発し、ヒト免疫系をコントロールできる腸内細菌の同定を目的とする。 ヒト免疫系とヒト腸内細菌叢との相互作用を解析できる生体モデルが実現すれば、炎症性腸疾患、アレルギーなど様々なヒト免疫疾患研究の前臨床評価系として重要なツールになりうる。
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研究成果の概要 |
免疫細胞の分化とその機能に対する腸内細菌叢の生理的な役割が明らかになり、様々な免疫疾患において腸内細菌叢の関与が指摘されている。しかし、ヒト免疫細胞とヒト腸内細菌叢との相互作用を同一生体内で評価できる動物実験モデルの報告はない。 本研究では無菌飼育技術とヒト免疫系マウス作出技術を駆使して、ヒトCD34+前駆細胞を移植した無菌ヒト免疫系マウスを開発した。 このマウスにヒトの腸内細菌叢を移植すると、腸内細菌叢ドナーによりヒトCD3+T細胞の分化に差があることがわかり、定着した腸内細菌叢がヒト化マウスにおけるT細胞の増殖または維持をサポートしていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌や自己免疫疾患など様々な疾患における腸内細菌叢の重要性が指摘されている。これらの治療では腸内細菌を如何にコントロールするのかが、現在の医学研究における課題の一つである。しかし、これらの研究のほとんどが無菌化したマウスを用いた研究であり、ヒト腸内細菌とマウス免疫細胞との相互作用を解析して得られた知見である。ヒト免疫細胞とヒト腸内細菌が同一個体で生着するモデル動物が理想的であるが、そのようなモデルは未だ実現していない。そのような学術的背景のもとヒト免疫系、ヒト腸内細菌の双方を定着させた新たなヒト化マウスを開発することは、様々なヒト免疫疾患研究の前臨床評価系のツールとして応用できると考えている。
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