研究課題/領域番号 |
21K05995
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
山川 奈津子 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 霊長類医科学研究センター, 研究員 (80712752)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 結核 / ワクチン / BCG / カニクイザル / 結核ワクチン / SOCS1 / BCGワクチン |
研究開始時の研究の概要 |
結核は結核菌の感染により発症する疾患で、単独の病原体による感染症としては世界の死因第1位である(2020年はCOVID-19が第1位)。日本は他の先進国と比べて結核罹患率が高く、結核対策は重要な課題である。結核の予防として、現在有効性が確認されている唯一の方法はBCGワクチン接種である。しかしBCGワクチンは生ワクチンであるため、免疫抑制剤の投与やHIV感染等の理由により免疫抑制状態にある患者への接種が禁じられている。本研究では、既に免疫不全マウスモデルで安全性が確認された新規結核ワクチンの安全性およびその効果を、免疫抑制カニクイザルモデルを用いて検証することを目的とする。
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研究成果の概要 |
結核は世界三大感染症の一つで、いまだに年間130万人もの人々が命を落としている。結核の予防手段として現在唯一認可されているのは、BCGワクチン接種である。しかしBCGワクチンは弱毒化生ワクチンであるため、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)陽性患者や先天性免疫不全症の子供等、免疫力が低下している人々への投与は禁止されている。そこで我々は、すべての人々へ安全に投与できる結核ワクチン開発を進めている。本研究では、よりヒトの結核感染病態に近い動物モデルであるカニクイザルを用いて、新規結核ワクチンを評価した。その結果、既存のBCGワクチンよりも各臓器において結核菌の増殖を抑える傾向が見られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
結核はエイズ、マラリアと共に世界三大感染症の一つであり、いまだに特にアフリカや東南アジアを中心に多くの命が失われている。現在認可されている唯一の結核ワクチン、BCGは弱毒化生ワクチンであるため、免疫力が低下している人々へは接種できない。これまで世界中で、既存のBCGワクチンよりも結核菌感染に対する防御効果が高く、副反応のリスクが低い結核ワクチンの開発が行われてきた。本研究の新規結核ワクチンが実用化されれば、日本への貢献だけでなく、これまでBCGワクチンを投与できなかった世界中の人々にとっても有意義である。
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