研究課題/領域番号 |
21K06038
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
佐藤 毅 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (90403013)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | Notch / 生体膜 / 半合成 / Notchシグナリング / 分子動力学計算 / Notch受容体 / Ligation / 膜タンパク質 / 情報伝達 / 固体NMR |
研究開始時の研究の概要 |
Notch受容体の機能発現にはcotext dependencyが存在するとされる。それは何らかのcontextに応じて、異なる遺伝子の活性化として観察される。その機構は未知であり、我々は脂質依存的なNotch受容体の構造、clusteringの差異がこのcontext dependencyを与えると考え、その機構の構造化学的解析を行う。
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研究実績の概要 |
Notchシグナリングは生体の恒常性維持に関与する。Notch受容体はリガンド結合依存的に膜内切断により自身の細胞質内領域である転写因子を細胞内へ放出するが、その活性化機構にはcontext dependencyが存在する。つまり、異なるリガンドが同種受容体に結合し、類似の機構で同様の転写因子を産出するが、その結果は何らかのcontextに応じて、異なる遺伝子の活性化として観察される。その機構は未知であり、我々は脂質依存的なNotch受容体の構造、clusteringの差異がこのcontext dependencyを与えると考え、その機構の構造化学的解析を行うこととした。 22年度は膜中における構造解析を想定したNotch受容体とリガンドDll4の調製も開始した。まず、Dll4に関して蛍光プローブ等の標識を導入すべく、それら蛋白質の半合成を行うにあたり、各合成ブロックの調製を開始した。現時点ではDll4のC末端側合成ブロックの大腸菌による発現、精製を完了するに至っている。さらにそのN末端合成ブロックの化学合成は昨年度完了していたが、その単離に問題があった。今年度は、その問題を解消するに至った。今後はそれら合成ブロックのligation法による縮合条件の検討行う。一方、膜貫通部位の化学合成には成功しており、現在、脂質二重層への包埋を評価している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度はコロナの影響もあり、少々遅れていたが、22年度はその遅れを取り戻すに至り、23年度は解析に入っていける段階となっている。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの分子動力学計算による解析では受容体膜貫通部位がガングリオシド(GM1、GM3)、コレステロール存在下で会合し得るという結果を得た。以前の計算ではNotch受容体のリガンドDll1、Dll4はそれぞれGM1、GM3に対して結合特異性があることを見出している。これらの結果を合わせると、リガンドは受容体の存在環境(GM1またはGM3が近傍に存在すること)を認識することで、その結果、結合する受容体の構造が異なるという可能性を考えることができる。細胞上においてこれらの認識機構を示すのは困難であるため、まずは、リガンドの脂質認識における特異性、受容体構造形成における脂質特異性を精査する。今後は、半合成した試料を用いることで、これらの特異性をみいだすべく、分光学的実験を行う。リガンドの脂質認識に関しては、GM1、GM3等をそれぞれ有するリポソームを調製し、簡単なプルダウン解析によって知見を得ることとする。一方、受容体の構造形成に関しては、膜貫通部位の会合を蛍光実験や固体NMR実験等で解析していく。
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