研究課題
基盤研究(C)
Notch受容体の機能発現にはcotext dependencyが存在するとされる。それは何らかのcontextに応じて、異なる遺伝子の活性化として観察される。その機構は未知であり、我々は脂質依存的なNotch受容体の構造、clusteringの差異がこのcontext dependencyを与えると考え、その機構の構造化学的解析を行う。
Notchシグナリングでは「異なるリガンドが同種受容体に結合し、その結果、同種タンパク質断片が細胞内に放出されるが、その放出様式が異なることで、異なる遺伝子発現が生じる」というcontext dependencyが示されており、ここでの課題はこのメカニズムの詳細を知ることである。この事象に対し、リガンドが生体膜上の特異的脂質を認識しうることを計算科学の手法で見出し、これは、上述のメカニズムを語る上での基盤となる。
Notch受容体に関する基礎研究は発生学分野が中心となり、細胞生物学、生化学的研究が行われるようになった。疾患との関連も深く、医学、創薬的にも関心の高い研究対象であり、多くの研究がなされている。このシグナリングにおけるcontext dependency機構の解明は、受容体と脂質との協奏機構を解き明かす上で重要であり、本研究結果は今後の当該研究分野における道筋を示すものであると考えられる。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
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