研究課題/領域番号 |
21K06071
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
阪本 泰光 岩手医科大学, 薬学部, 教授 (00349036)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 薬剤耐性 / DPP / NFGNB / 糖悲発酵 / 歯周病 / 多剤耐性 / 微小重力 / プロテアーゼ / 抗菌薬 / 創薬 / 構造生物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、致死率が約5割に達する人工呼吸器関連肺炎を引き起こすマルトフィリアや慢性歯周炎起因菌であるジンジバリスなどの糖非発酵グラム陰性細菌(NFGNR)の代謝機構に関与し、その生育に重要、かつ特有なタンパク質(創薬標的分子)の立体構造に基づいて、その機能を阻害する化合物を設計、合成し、NFGNRにのみ抗菌効果を持つようにした抗菌薬の創出を目指す。本研究の成果は、既存抗菌薬による効果がないNFGNRによる感染症に対する新たな治療手段を提供するだけでなく、既存抗菌薬の利用可能期間の延長や人工呼吸器を使用するCOVID-19重症患者の治療にも貢献できる。
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研究成果の概要 |
本研究により、多剤耐性菌対策に寄与する新たな作用機序による抗菌薬開発に結びつく成果が得られた。 我々は、神戸大学、新潟大学、長岡技術科学大学、北里大学、JAXAらとの共同研究により、ペプチドを栄養源とする糖非発酵性グラム陰性細菌である多剤耐性菌由来DPP7のS2サブサイトの認識機構解明など、SBDDに必要な標的分子の立体構造と化合物の相互作用に関する研究を進めてきた。本研究では、前身研究により得られたリード化合物からSBDDによる化合物構造の最適化を進め、多剤耐性菌や歯周病菌の増殖を阻害する化合物を見出すことに成功し、特許を出願した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究開発により、ペプチドを栄養源とする糖非発酵性グラム陰性細菌に特有なペプチド分解酵素である S46 DPPを標的とする阻害剤が実際に抗菌効果を示すことを証明できた。このことは、S46 DPPを有する多剤耐性菌や歯周病菌などの病原菌に対する新たな治療手段を提供し、薬剤耐性により既存抗菌薬が効かなくなった場合に必要となる新規作用機序の抗菌薬へと結びつく持続可能な社会を目ざすSDGsにとっても重要な成果である。
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