研究課題/領域番号 |
21K06082
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
大坪 和明 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (30525457)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 糖鎖 / ガレクチンラティス / 膵臓β細胞 / GLUT2 / エンドサイトーシス / Protein kinase C / Teneurin-3 / 糖尿病 / グルコースセンサー / PKC / GnT-IVa / インスリン分泌 |
研究開始時の研究の概要 |
膵臓β細胞の表面に存在する輸送タンパク質は血中の栄養成分の濃度を感知することでインスリンの分泌機能を制御するという重要な役割を担っている。これら輸送タンパク質分子が安定的に細胞膜に存在するためには、ガレクチンラティスに結合することによって膜表面で安定化される必要がある。本研究では、ガレクチンラティスの機能メカニズムの解明に取り組むとともに、代謝疾患の発症過程におけるこのメカニズムの機能不全の原因究明に取り組む。
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研究成果の概要 |
細胞膜に発現するトランスポーターやチャネル分子の局在や機能は、それら分子が有する糖鎖と細胞外に存在するガレクチンとが結合し、ガレクチンラティスを形成することで制御されていることが知られているが、その詳細は未だ明らかになっていない。本研究において我々は、このガレクチンラティス形成やその崩壊が引き起こすエンドサイトーシスのメカニズムを明らかにするため、細胞表面に形成されるガレクチンラティス複合体の構成分子を質量分析により解析し、それら機能の解析を行った。その結果、細胞膜におけるガレクチンラティス形成に必要なアンカー分子やエンドサイトーシスに関与するキナーゼの同定に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
申請者らはこれまでの研究から膵臓β細胞におけるガレクチンラティスの崩壊が、グルコースセンサー分子であるGLUT2のエンドサイトーシスを惹起し、結果、血統レベルに応じたインスリン分泌機能が障害され、糖尿病を発症することを見出してきた。本提案研究により、その詳細な分子メカニズムの解明のための大きな手がかりを得ることに成功した。この成果は、細胞膜タンパク質のホメオスタシス機構の理解という学術的な意義があるのみならず、糖尿病などの代謝疾患の治療や、入院患者等の栄養管理で問題となるRefeeding syndromeの予防や患者のQOLの改善に繋がり、その社会的波意義や、臨床的意義は非常に大きい。
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