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C末端アミノ酸欠失変異体を用いて探るヘリカーゼの多量体形成と機能の相関関係

研究課題

研究課題/領域番号 21K06103
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分43040:生物物理学関連
研究機関光産業創成大学院大学

研究代表者

横田 浩章  光産業創成大学院大学, 光産業創成研究科, 准教授 (90415547)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード1分子計測 / ナノバイオ / 核酸 / 酵素反応 / 1分子計測 / ヘリカーゼ
研究開始時の研究の概要

タンパク質の多量体形成は、活性制御などに重要な役割を果たす。研究代表者は非六量体型スーパーファミリー1ヘリカーゼUvrD のC末端アミノ酸欠失変異体が、野生型に比べて多量体を形成しづらいことを明らかにした。一方、その多量体構造は報告されておらず、多量体を構成する個々のUvrDがどのような相互作用を経て、ATP加水分解エネルギーを使いDNA巻き戻しをしているのかは不明である。
そこで本研究では、UvrDのDNA巻き戻し機能に関わる多量体形成に重要なC末端アミノ酸に注目し、UvrDの多量体構造・DNA巻き戻し機能・ATPの結合解離(ATPase)の相関関係を蛍光1分子イメージングで明らかにする。

研究実績の概要

多くのタンパク質で見られる多量体形成は、タンパク質の活性制御などに重要な役割を果たす。研究代表者は非六量体型スーパーファミリー1ヘリカーゼUvrD のC末端アミノ酸欠失変異体が、野生型に比べて多量体を形成しづらいことを明らかにした。一方、その多量体構造は報告されておらず、多量体を構成する個々のUvrDがどのような相互作用を経て、ATP加水分解エネルギーを使いDNA巻き戻しをしているのかは不明である。
そこで本研究ではUvrDのDNA巻き戻し機能に関わる多量体形成に重要なC末端アミノ酸に注目し、UvrDの多量体構造・DNA巻き戻し機能・ATPの結合解離(ATPase)の相関関係を蛍光1分子イメージングで明らかにする。そしてこれまで明らかにするのが困難だったタンパク質の多量体形成とそれによる機能発現の間のブラックボックスに迫ることを目指している。
研究代表者は、多量体を形成できないとされるC末端40アミノ酸欠損変異体(UvrDΔ40C)が定説に反し、二量体あるいは三量体でDNAを巻き戻していることを明らかにしている(Biophysical Journal (2020)、生物物理 (2021)、Biophysics and Physicobiology (2022))。
2023年度は、UvrD のC末端アミノ酸の多量体形成への役割をさらに理解するために、ヘリカーゼスーパーファミリーで保存されているサブドメイン外にあるC末端アミノ酸すべてを欠失させた変異体のDNA巻き戻し中のUvrDのDNA上の滞留時間の解析を行った。また、ビオチン標識したUvrD C末端アミノ酸欠失変異体を作製したほか、全反射照明蛍光顕微鏡法(TIRF)で用いている試料セルを改変し、ゼロモード導波路による蛍光1分子イメージングでも溶液貫流が可能な試料セルを構築した。そして、ゼロモード導波路による高濃度蛍光性ATP条件下の蛍光1分子イメージング、UvrD多量体構造の蛍光1分子イメージング、DNA巻き戻しの1塩基分解能観察に取り組んだ。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ヘリカーゼスーパーファミリーで保存されているサブドメイン外にあるC末端アミノ酸すべてを欠失させた変異体のDNA巻き戻し過程の解析により、C末端アミノ酸の多量体形成の役割の理解を深めることができた。一方、溶液貫流を可能にしたゼロモード導波路観察系の構築に時間を要し、高濃度蛍光性ATP条件下の蛍光1分子イメージング、DNA巻き戻しの1塩基分解能観察は、やや遅れている。

今後の研究の推進方策

ヘリカーゼスーパーファミリーで保存されているサブドメイン外にあるC末端アミノ酸すべてを欠失させた変異体のDNA巻き戻し過程の蛍光1分子イメージングの解析とUvrD多量体構造の蛍光1分子イメージングを継続する。また、系の構築のため遅れをとっているゼロモード導波路による高濃度蛍光性ATP条件下の蛍光1分子イメージングとDNA巻き戻しの1塩基分解能観察については、作製したビオチン標識C末端アミノ酸欠損変異体へ対象を広げながら進める。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて 2024 2023 2022 2021 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 3件) 備考 (3件)

  • [雑誌論文] Quantitative and kinetic single-molecule analysis of DNA unwinding by <i>Escherichia coli</i> UvrD helicase2022

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Yokota
    • 雑誌名

      Biophysics and Physicobiology

      巻: 19 号: 0 ページ: n/a

    • DOI

      10.2142/biophysico.bppb-v19.0006

    • ISSN
      2189-4779
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] MEMSミラー型レーザーマイクロダイセクション装置の開発2021

    • 著者名/発表者名
      長谷川 正仁、工 藤 靖、平野 美奈子、横田 浩章
    • 雑誌名

      生体医工学

      巻: 59 号: 4-5 ページ: 95-103

    • DOI

      10.11239/jsmbe.59.95

    • NAID

      130008124747

    • ISSN
      1347-443X, 1881-4379
    • 年月日
      2021-09-10
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 1分子観察から見えてきた大腸菌ヘリカーゼUvrDのDNA巻き戻し機能と多量体形成2021

    • 著者名/発表者名
      横田 浩章
    • 雑誌名

      生物物理

      巻: 61 号: 4 ページ: 227-231

    • DOI

      10.2142/biophys.61.227

    • NAID

      130008068992

    • ISSN
      0582-4052, 1347-4219
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 弱い生体分子間相互作用の蛍光1分子イメージング2024

    • 著者名/発表者名
      横田 浩章
    • 学会等名
      第19回バイオオプティクス研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Dynamics of DNA binding and unwinding by Escherichia coli UvrD lacking C-terminal amino acids2023

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Yokota
    • 学会等名
      第61回日本生物物理学会年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 大腸菌UvrDの構造をとらないC末端全領域欠損変異体のDNA結合・巻き戻しダイナミクス2023

    • 著者名/発表者名
      横田 浩章
    • 学会等名
      第46回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] DNA-unwinding dynamics of Escherichia coli UvrD lacking C-terminal amino acids2022

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Yokota
    • 学会等名
      第60回日本生物物理学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Dynamics of DNA binding and unwinding by Escherichia coli UvrD lacking C-terminal amino acids2022

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Yokota
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] MEMSミラー型レーザーマイクロダイセクション装置の開発2021

    • 著者名/発表者名
      長谷川 正仁、工 藤 靖、平野 美奈子、横田 浩章
    • 学会等名
      第17回バイオオプティクス研究会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] DNA-unwinding dynamics of Escherichia coli UvrD lacking C-terminal amino acids2021

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Yokota
    • 学会等名
      第59回日本生物物理学会年会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [備考]

    • URL

      https://www.gpi.ac.jp/research/bpxd/professor-15/

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考]

    • URL

      https://www.gpi.ac.jp/research/bpxd/professor-15/

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [備考]

    • URL

      https://www.gpi.ac.jp/research/bpxd/professor-15/

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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