研究課題/領域番号 |
21K06141
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43060:システムゲノム科学関連
|
研究機関 | 九州大学 (2023) 国立研究開発法人理化学研究所 (2021-2022) |
研究代表者 |
梅山 大地 九州大学, 医学研究院, 特任助教 (30706370)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | ミニメタゲノム解析 / 蛋白質工学 / センサー / 次世代シーケンサー / ミニメタゲノム / 磁気分離 / 真菌叢 / 微生物叢 / 細菌叢 / タンパク質エンジニアリング / 真菌の分離 / メタゲノム解析 / 蛍光ラベル / 溶菌酵素 / 真菌叢の分離 / マイクロバイオーム / 細胞分離 / 遺伝子機能解析 |
研究開始時の研究の概要 |
微生物の99%は培養不可能なため全ゲノム解析は不可能でしたが、遺伝情報が通常一つの環状染色体にコードされる細菌は、メタゲノムデータから環状ゲノムを再構築して全ゲノム解析が可能になりつつあります。しかし、遺伝情報が通常複数の線状染色体にコードされる真菌の全ゲノム解析では、微生物叢から真菌叢を分離して解析する必要があります。このミニメタゲノム解析手法を確立し、微量なマイナー真菌のゲノム解析を可能にすることで、ヒトの共生微生物叢や環境微生物叢に存在する新規の遺伝子配列を明らかにします。併せて本研究では、1細胞解析や長鎖シーケンスへの応用に向けた真菌叢のスフェロプラスト化や核抽出法の検討も行います。
|
研究成果の概要 |
真菌は微生物叢の中でも存在量が少ないだけでなく、遺伝情報が複数の染色体に分かれてコードされているため、メタゲノムデータから全ゲノムを再構築できない。そのため従来のゲノム解析では単離培養が不可欠であり、培養できない真菌のゲノムは解析できなかった。そこで本研究ではそのような難培養真菌のゲノム解析を目指して、微生物叢から真菌を分離濃縮してゲノム解析を行うミニメタゲノム解析手法の確立に取り組み、(1)磁気分離やFACSソーティングで用いるプローブの作製と蛋白質工学的な手法による親和性の向上、(2)密度勾配遠心法による真菌を濃縮する条件の最適化、(3)細菌特異的な溶菌酵素の取得と反応条件の検討を行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年のシーケンス技術の進歩により微生物叢から直接細菌のゲノムを完全に解読することが可能になったことで、培養不可能な細菌のゲノム解析が精力的に進められるようになった。しかしこの手法は、複数の線状ゲノムをもつ真菌に対しては適用できないため、真菌のゲノム解析はいまだに単離培養が可能な種に限定されている。本研究を基に難培養真菌のゲノム解析が可能になれば、新規の真菌種や遺伝子の発見につながるため学術的に大きな意義がある。また真菌は宿主の免疫や神経発達に影響するため、共生微生物叢の生体防御や認知機能への影響がより詳細に理解できるようになれば、社会的に大きな意義がある。
|